29輪 ページ29
「ゆずちゃん！！！」
「ゆず！！！」
血だらけになりながらも守るために戦う侑珠羽は緑谷や爆豪にとっては心配でならなかった。いつか、侑珠羽が死んでしまうのではないかと。
「な、なんで侑珠羽が戦ってんだよォ！」
「あいつヴィラン殺してるんだぞ！？」
「緑谷！爆豪！！あいつ止めねえと人殺しになるぞ！？」
「ｯうるせえ！！！殺さなきゃなんねえんだよ！！！」
鬼の存在を知らないクラスメイトからすれば侑珠羽はただの人殺しに見えるだろう。だがあれは、人間を狙い喰らう生き物で、人間を守るために侑珠羽が血を流して戦っているんだ。
「みんな、詳しくは今度ちゃんと説明する。だからは今は黙って見てて欲しい。」
「俺らはいまアイツに守られてんだ。つべこべ言わず大人しくしとけ」
普段は仲が良くないのにこういう時だけ息ぴったりの幼なじみにみんなは押し黙ることしか出来なかった。
「ムッ！」
「…白亜ちゃん？」
「ムンムン！」
そんなときひょこっと現れた見慣れた白髪に海の色をした瞳を持つ女の子。紛れもなく2年前に行方不明となった白亜で、瞳は縦長になり牙が生え角も生えていた。まるで鬼のように。
だが襲う素振りはない。つまりは
「守りに来てくれたの？」
「ムン！！！」
「…ありがとう、白亜ちゃん」
頭を撫でると満足そうに笑った白亜。そしてまた侑珠羽に視線を戻せば倒れかけ誰かに支えられていた。
「隠、ここの後処理を頼む。俺は侑珠羽を連れて蝶屋敷へ向かう」
「かしこまりました蛇柱様。あの者達はどうなさるおつもりで？」
「…侑珠羽の友人だ。丁重にしろ」
「かしこまりました。」
顔は青白く沢山血を流している侑珠羽を抱きかかえ、男の人はすぐに消えた。隠と呼ばれた人達が数人こちらに向かい怪我の有無などを確認した。
「白亜様ですね。貴方は太陽の光を浴びないようこの箱へ入ってください。よく我慢なされました」
「伊黒侑珠羽様は体調が戻り次第学校へ通わせると蛇柱様からの伝達でございます。恐らく明後日には回復なされるかと。
後日我々鬼殺隊の頭の物がご挨拶にお伺い致しますのでよろしくお願い致します。」
そう言って隠たちは頭を下げてその場を去った。血まみれだった演習場は綺麗さっぱりとしていた。
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真白 - これまでに、ない感じのお話だ！(もしあったらすまん) (2023年1月27日 21時) (
レス) @page50 id: 1bd364c53c (このIDを非表示/違反報告)
ミルヤ(プロフ) - るなさん» ちゃんと表記していない私が悪いのですが、設定の中にある（）の言葉は、このお話が始まった5歳の時のものを示しています。ご歳にしては低い身長、という意味を現してます。けして155センチが低いという訳では無いです。誤解させてすみません。 (2021年8月7日 22時) (レス) id: 414ea6103a (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 155で低すぎる、みたいなこと書かれていらっしゃいますが、その言葉によって傷つく人が居ることを知っていますか？そして日本の女性の平均身長は157程だったので、別に低すぎる、という訳では無いと思います。 (2021年8月7日 21時) (レス) id: 4ee036a203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミルヤ | 作成日時：2021年5月31日 15時
