親の再婚相手の息子が自担のシンメで私の彼氏になりました。

▽ ページ15

ボーッとしているお兄。


何かに気がついたようでいきなりハッとして、


私の腕を引っ張った。







「痛いわ、あほ！」






「ごめん、ごめん。じゃあ」








これなら痛くないやろと言って私をおぶったお兄。





そのままどこかに連れて行かれた。









「ここ…」







「前、おかんに聞いてん。

Aの思い出の場所。」








日の出が一番良く見える場所。









「A。








.









一回しか言わへんから聞いてな。」








何を言われるんやろ。









「あのな、」









日が暮れ始めているこの時。





お兄の顔が赤く染まっている。



それは夕日が当たってるからなのか、







それとも恥ずかしいからなのか。









「あんな、俺「お兄」…A？」








なんでやろ。



どうしてもお兄を防止してまう。

なんて言われるかこわいから。









「信じてくれて、ありがと」








松中さんのことをいう。








「ううん。



あんな、俺さ「あぁ、喉乾いたー」…」









「水、あるで？




でな、「ありがと。綺麗だね」…





A。どないしてん」








「…え？」









「ちゃんと話し聞いてや」









まじトーンで言われたら聞くしかないやん。









うん、とだけ答える。









「あのな、俺…」









暖かくて柔らかい風が、




夕日の光と一緒に私たちを包み込む。









お兄の顔はかっこいい。

見惚れるほどや。

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