君の中から僕が消えた日

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本人に話すのは気がひけるけど、
思い出してくれるんちゃうかって期待してる
俺が居る。









西 「俺な、その子のことが好きやってん」









過去形なんかやない。
今でも想ってるよ。

でも、覚えてる？って聞いたときに
誰って言われたときのショックは大きいから
それを隠してるねん。









西 「でもな、その子が学校に来なくなったんよ。
まだちゃんと話せてないのに卒業式まで」









え、と声を漏らす君を見て
ほんまのほんまに知らんねやって
考え込んでしまう。









西 「…高校に入って、その子と再会してん」









やったやん！と笑顔になる君。
胸が苦しくなるよ。









西 「嬉しかってん。けどな、覚えてなかったんや。」









もう一度風が吹いて、
君のおろしてる髪が靡かれる。

綺麗や、って感じても胸が苦しくなるだけ。









西 「俺は思い出してもらおうとせん。
いつか思い出してくれたら伝えたいけどな。

好きやって。」









他人事なのに泣く君は心の綺麗な証拠。

またギュッと胸が苦しくなった。






こんな恋する乙女のような俺を見て
どう思うのやろう。

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