先 輩 !『 あっかんべえ!! 』

= 29 ページ29

健 「なんで風磨がキレるんだよ」

風 「それは…」

健 「なに、風磨も好きなの？」

風 「は、違うっ」

健 「なーんてね。嘘だよ。」







俺はどうすればいいのかよくわからなくなってきた。

中島の味方？Aの味方？
松島の味方？








健 「Aちゃんを好きって言うのは俺の中で解決するよ」

風 「でも、中島大丈夫か？」

健 「大丈夫大丈夫。心配してくれてありがとう」

風 「…おう」








風でもあたりに行こう。
そう思って中島宅を出てから少しのところの丘に来た。

俺たちが中学生の頃。
よく来た場所。





陽が落ちるのがよく見えて、
ここにいるといろんなことが忘れられる。








風 「変わってねえな」







あの頃から何も変わってない。






ふと、思った。






もしかしたら俺も、

あの頃と何も変わってないんじゃないかって。







中島だけが大人っぽくなって、


俺はこのまんまんなんじゃないかって。

= 30→←= 28

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す