検索窓
今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:11,799 hit

お届けもの1 ページ11

翌朝、お世話になったヒューズ一家にお礼をつげて、ダリアは今度こそリゼンブールへと旅立った。

 いい人たちだったなぁ、と余韻に浸りながら、ひたすら東へと向かう列車の車窓を眺める。

 ヒューズさんは立場上、危険な地域へ赴く事もある。明日をも知れぬ身だからこそ、あんなふうにひと時ひと時を大切に過ごせているのかもしれない。
 その背を見送るグレイシアさんの気苦労も、きっと絶えない事だろう。
 エリシアちゃん達が大人になる頃には、安心して暮らせるような平和な国家にしたい。それはヒューズさんも同じ思いだった。

 みんなで目指すんだ。きっと出来る。

 窓の外の景色は市街から豊かな緑に移り変わり始めた。なだらかな丘陵地帯がどこまでも続き、窓から流れ込む風は澄んでいて心地が良い。

 今度こそはニューオプティン駅にたどり着けそうだ。

…☆…

 ロックベル義肢装具店。店舗を兼ねたロックベル家の工作室で、機械鎧技師のウィンリィ・ロックベルは黙々と作業を続けていた。

 昨日ひょっこり帰ってきたエルリック兄弟の兄 エドワードの機械鎧を、急ぎだと言う彼の為に明日までに完成させる為だ。

「ウィンリィ、進捗どうだ? 間に合いそうか?」

 旋盤の前に立ち刃物台を調整するウィンリィの後ろで、作業台に手を付きながらそわそわと覗き見るエドワード。

「あんたねぇ、それ聞くの何回目!? あとそこに置いてる部品触らないでよ切粉まみれの手で! 仕上げが狂ったらもっと時間かかるんだから!!」

 ウィンリィがイライラしながら答えると、エドワードは作業台の上の部品に伸ばしていた手を引っ込めた。

「わ、わりぃ」

お届けもの2→←エディプス1



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.4/10 (25 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
36人がお気に入り
設定タグ:鋼の錬金術師 , ロイ・マスタング , 市販書き(二次創作)   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ウィワクシア(プロフ) - もぶおじさん» コメントありがとうございます!!嬉しすぎてころげまわってました。精進しますので今後ともよろしくお願いいたします! (2019年3月20日 16時) (レス) id: 4474fbdae4 (このIDを非表示/違反報告)
もぶおじ(プロフ) - 続編おめでとうございます!これからの展開に心を躍らせて待っております。体に気をつけて更新頑張ってください! (2019年3月20日 1時) (レス) id: d5af19b99a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ウィワクシア・D | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/793fed8a0b1/  
作成日時:2019年3月19日 14時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。