冒険が78 ページ32
｢ッ！｣
驚いて急いで離れ唇に手を当てる
｢すまない。けど、本気なんだ｣
真剣な眼差しでAを見つめる目はどこか悲しそうにも見えた
｢…明日のレースに支障が出るから帰る｣
そう言い残して部屋を出ていくAを呼び止めようとしたがためらって無言のまま見送った
｢…｣
無意識のうちに唇をゴシゴシと服の袖で拭きながら宿に着くとそのまま指定された部屋に行き風呂場に直行した。鏡を見てみると唇は擦り過ぎたせいで少し荒れていた。
｢…ひでぇ顔｣
鏡に写った自分の顔は自分でも見るに堪えないほど酷かった。1つ大きなため息をついてシャワーを浴び、サラシを巻いていつもの服装に着替え寝室に向かった
｢遅かったな、大丈夫だったか？｣
寝室のドアを開けるとカミュはベットの縁に座って愛用の短剣をいじっていた
｢起きてたのか。って、なんで同じ部屋？｣
キョトンとしながら首を傾ける
｢もう一部屋はベロニカたちが使ってるんだよ｣
｢なるほどな｣
ベットのすぐ側に荷物を置きカミュと向き合う形でベットに腰かける
｢なんだよ。俺と同じ部屋は嫌なのか？｣
｢嫌じゃねぇーよ。いつも一緒だろ｣
｢そうだな。…唇どうしたんだ？｣
Aの唇をじーっと見ながら言う
｢…虫が口元めがけて飛んで来たんだよ｣
｢それは災難だったな｣
｢あぁ。もー遅いから俺は先に寝るな。おやすみ｣
モゾモゾと布団の中にはいってカミュと反対の方を向いて寝る
｢…おやすみ｣
カミュも短剣をしまい、電気を消して布団に入って眠りについた
｢…｣
寝ようとしたがなかなか寝付けないでいたAは先程ファーリスにされたことについて考えていた。ただ唇が触れ合っただけなのになんであんなにも嫌だったのだろうと。そして今日カミュからされたキスは全く嫌じゃなかった。むしろもっと…
｢///｣
1人で考えていたら何故かとても恥ずかしくなりうるさい心臓を落ち着かせるかのように考えるのを辞めて寝ることに集中して眠りについた
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氷花(プロフ) - こんにちは、この作品はとても面白いです。完結できるように頑張ってください。 (2022年7月28日 6時) (
レス) id: 724789ecd5 (このIDを非表示/違反報告)
リィリ - 更新ありがとうございます。 この話を楽しみに生きています。 これからも更新をお願いします！ (2019年1月15日 16時) (レス) id: 401a5e74b1 (このIDを非表示/違反報告)
ｏ’Ｍ - この作品好きです。更新頑張ってください…！ (2018年4月13日 21時) (レス) id: 04321466c0 (このIDを非表示/違反報告)
K.C(プロフ) - カミュと主人公の絡みが好きです！設定がどストライクなのでこっそり読んで楽しんでます！無理しない程度で頑張ってください(*^^*) (2017年10月15日 8時) (レス) id: 64448003b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラム x他1人 | 作成日時：2017年9月3日 21時
