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〆．
「……………はっ」
「あっ、流星起きたで！」
「おはよーさん」
流星さんがパッと体を起こす。
その瞳はいの一番に私をとらえ、にこっと笑う。
私の体は痣や傷だらけで、流星さんは抱き締めたくても抱き締められないとボヤいた。
「優しくなら大丈夫」
「ほんまに？」
流星さんが、あまりにも優しく、壊れ物を扱うかのように抱き締めるから、可笑しくて笑ってしまった。
「痛くない？」
「痛くないよ」
「キスしてええ？」
「それはダメ」
「えー…」
私たちのやり取りを見ていた三人は、「俺らお邪魔？」とニヤニヤしていた。
「邪魔」
「流星さん、そんなアッサリ……」
「ほんまに邪魔、どっか行け」
「はいはい、ほんならまた」
三人は病室を出ていった。
「はあ、やっと二人きり」
「うん………」
それから、沈黙。
なんだか好きだと伝えるのが恥ずかしくなって、何も言えずにいた。
先に口を開いたのは流星さん。
「……………Aの両親、警察に捕まった」
「え……」
「俺がAの家に乗り込んで、その後すぐ警察も来て、Aの部屋に設置されてた監視カメラの映像が証拠になって」
「そ、か」
過保護な両親から解放されたかったけど、こんな展開は望んでなかった。
「……………それから、さ」
流星さんは、どこか遠くを見て、小さく口を動かした。
「俺も、警察に出頭しようと思う」
「…………え？」
「あの二人は逮捕された。まあいずれ出てくるんやけど。でも、Aは自由を手に入れた。約束は守った。俺は用済み。犯罪は犯罪。……Aに、俺はもう必要ないやろ？」
「そんなこと……！」
「ちゃう？」
「違うよ…！」
私には、流星さんが必要だ。
「…………ごめんな。Aは退院したら、望らのとこで暮らし。あの家、住み心地ええやろ？出頭するんは俺だけやからさ」
不安にならんでもええ、と言う流星さん。
「じゃあ、」
立ち上がり、私に背中を向けてしまう。
「待って、」
振り向かない。
「流星さ、」
行かないで……。
「流星！！！」
「っ、」
流星さんの足が止まる。
「聞いてよ………。お願い」
私はまだ、言いたいこと言ってない。
結論を出すなら、私の話を聞いてからにして。
「今、流星って……」
「私、気付いたの！」
天然なあなたでも、わかるように。
「私、流星のことが好き！！」
〆．
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あお(プロフ) - うわぁぁぁぁもうズキュンこえてドキュンですわ (2020年5月20日 23時) (
レス) id: a4e0d9fce2 (このIDを非表示/違反報告)
#藤井あかね。 - 初見です!終わり方がすごくよかったです!りゅせくん×誘拐犯とか見たくて悶えてたんでほんまに嬉しいです~!笑なにしとんっていうレベルでキス魔でしたね…りゅせくんギャップですﾆﾔﾆﾔ (2020年2月11日 22時) (レス) id: 51602379ec (このIDを非表示/違反報告)
あかね(プロフ) - はゆなさん！完結おめでとうございます♪そしてお疲れ様でした(＞＜) 時折泣いてしまう場面もあり、凄く感情移入しやすかったです^^* オマケも楽しみにしております！ほんとうにお疲れ様でした^^* (2017年4月9日 7時) (レス) id: 597aa18841 (このIDを非表示/違反報告)
mrn - はゆなさん» 完結おめでとうございます！めっちゃわかります！確かに叶えてくれそうですね(笑)藤井さんの声で言われたら絶対にキュン死ですよ(笑) (2017年4月8日 0時) (レス) id: ae9b8e761d (このIDを非表示/違反報告)
はゆな(プロフ) - 有菜さん» 感想と応援コメント、ありがとうございました！おかげさまで無事に完結しました(*´ω`*)最後まで胸きゅんしていただけたら嬉しいです。 (2017年4月7日 16時) (レス) id: 0cb07950a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：はゆな
| 作成日時：2017年2月6日 0時
