検索窓
今日:5 hit、昨日:10 hit、合計:2,696 hit

第2話_止まらない口 ページ3

『……はぁ〜、』
思いっきり息を吸って、吐く。





穏やかな風が吹いている屋上に1人の少女。



『……昼休みが学校で一番楽だなぁ』
私が屋上でくつろいでいると、後ろから声がした。

な「ちょっといい?」
誰だろう、そう思って振り返ると、ないくんと、他のみんながいた。

『……どうかした?』
笑顔でそう尋ねる。
ないくんはゆっくりと口を開いた。












な「ねぇ。無理してるんじゃない?」

『……いやいや!そんなことないよ!』
完璧に笑えているはず。隠せているはず。

り「その嘘っぽい笑顔、やめな!」
りうくんから頬を抓られた。

『いひゃいよぉ……!』
それに……と私は続ける。

『大丈夫だよ!』
満面の笑みを見せる。

大丈夫。大丈夫だから。

迷惑かけたくないんだよ、暗い顔して。


『みんな人気なんだからさ。私にばっか構ってたらみんなの評価下がるじゃん!だから、あんまり私と関わらない方がいいよ!』
実際私も影でコソコソ言われてるし。みんなも巻き込まれるかもしれないし。……みんなが巻き込まれることは防ぎたい。

初「なんで?」

『なんでって……、』

初「僕は何言われてもいいからAと一緒におりたい。」

『……』
なにそれ。

初「Aの気持ち、よう分かるで。」
私の気持ちが分かる?

『……嘘言わないで。』

「……!?」





『みんな他の人に囲まれてるじゃん!私の気持ちなんか分からないよ……。妹は誰とでも仲良くできる。顔も可愛い。私とは大違い。みんなも顔もかっこいいし、優しいし。私とは、いる世界が違うんだよ。……いや、もともと私と一緒にいちゃいけなかったんだよ。私なんかと一緒にいたら、それこそみんなが汚れる。』
お母さんも、お父さんも、紗也も言ってた。私といると汚れるって。

い「そんなこと、」

『そんなことあるよッ!誰も私も必要としてない。どうせ私が居なくなったって、みんな誰も気にしない。いふたちもそうでしょ?私が居なくなって少し経ったらもう忘れる。私なんか世界に最初から存在しなかったように。』
だめだ、とまれ私の口
そう思っても、勝手に口が動く。

『……そうだよ、私なんて生まれてこなきゃ良かったんだ。もういっそ、消えた方がましだよ。』

「……」

な「……A」

『なに、(パシンッ ……!?』
叩かれた……?

「!?」

な「……馬鹿!何言ってんの?俺らがAのこと必要としてないわけないじゃん!」

第3話_わかった気にならないで→←第1話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
16人がお気に入り
設定タグ:いれいす , 逆ハー……? , iris
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

まゆ(プロフ) - ひーいれりすさん» ありがと~!! (1月4日 21時) (レス) @page11 id: 8d529189ca (このIDを非表示/違反報告)
ひーいれりす(プロフ) - まゆさん» バレーか…なんかあったら話くらいは聞くよ!?愚痴でも何でも言ってね!!! (1月3日 23時) (レス) @page11 id: 2bb54841e6 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - 琴葉さん» 辛い時も笑ってなくちゃ行けませんよね…。これから僕の実体験も入れていこうと思うので…((((((わかります!推しがいたらどんなに頑張れるか… (12月30日 14時) (レス) @page7 id: 8d529189ca (このIDを非表示/違反報告)
琴葉 - 作り笑いのが共感した。私の周りにもこんな最高に尊い推し達が居たらな… (12月29日 17時) (レス) id: b4deef9c69 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - ひーいれりすさん» かわいい💕 (12月12日 17時) (レス) id: 8d529189ca (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:まゆ | 作成日時:2023年12月4日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。