雪が二十二片＊相澤side＊ ページ23
結局、あの後
俺は黙ったまま
A先生を家まで送り届けた
…何、悲しんでるんだ俺
前なら落ち込むようなことは
絶対になかったはずだったのにな
A先生と出会ってからは
それがガラッと変わってしまった
『私…恋患いをしたと思うんです。』
頭の中では先程の彼女の言葉が
押し寄せる波のように
何度も何度もこだましていた
俺には最近、分かったことがある
日常において俺が求めている
合理性というものは
どうも恋だとか愛だとかには
全く無意味なものらしい
そう言えばミッドナイトさんが
飲み会の時に言っていたな
「恋愛はね、駆け引きが必要なの
いくら貴方が合理性を求めたって
その駆け引きだけには
全く意味のないものなのよ」
「へぇ…何か面倒なもんですね
まあ、大丈夫ですよ
恋とか愛とか、俺とは無縁ですから」
「そんな事を言ってる人ほど
こう、何と言うか熱烈で青くさい
素敵な恋を見つけるものよ！
いつかその時がバッと来るんだから
貴方も覚悟しなさいね？」
その時はミッドナイトさんの言葉を
きちんと理解する事なく
さらっと流してしまったのだが
今になって、言葉の意味がよく分かる
ミッドナイトさんの言った通り
バッと来ちまうものなんだな…
"熱烈で青くさい素敵な恋"とやらは
ただ残念なことに
彼女の言葉通りにはいかないみたいだ
A先生に
恋慕っている人がいるというなら
もう俺は諦めるしかないだろ
「…ほんと、ついてないよな
どんなに想っても報われないなんてさ」
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←雪が二十一片＊吹雪side＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 91人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
うまる - 仇桜さん» 私はコメントでしか応援できないので、楽しみにしています！私からのコメントで感動なんてとても嬉しいです！これからも応援しております。 (2018年10月4日 17時) (
レス) id: 6aae8bb512 (このIDを非表示/違反報告)
仇桜(プロフ) - うまるさん» ありがたいお言葉をいくつも下さり、ありがとうございます。とても嬉しく思っています！疲れて学校から帰ってきた時にうまる様のコメントを拝見させて頂いたのですが、感動のあまり疲れなんて吹き飛んでいきました(笑)今後ともどうぞ宜しくお願いします。 (2018年10月2日 19時) (レス) id: f12e787489 (このIDを非表示/違反報告)
うまる - お気に入り追加をしたいのですが、色々と都合があってできませんでした。ですが、私の中では一番のお気に入りです！これからもこの素敵な小説を楽しみにしています。長文ですみません。 (2018年10月2日 0時) (レス) id: 6aae8bb512 (このIDを非表示/違反報告)
うまる - この小説を読ませていただき、とても好みの小説でした。こういった儚げな小説って良いですね！ (2018年10月2日 0時) (レス) id: 6aae8bb512 (このIDを非表示/違反報告)
仇桜(プロフ) - 松栗さん» こちらこそ宜しくお願い致します！松栗様の素敵な作品を楽しみに待っております。 (2018年9月21日 18時) (レス) id: f12e787489 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：仇桜 | 作成日時：2018年5月24日 14時
