会長 ページ3
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ナナ「 どうすればって･･････自分の気になる人が同じこと考えてたらもう恋なんて始まってるんじゃない？ 」
ナナちゃんの有難いお言葉に、うんうんと頷く。
A「 みんなそんな感じなのかな？ 」
ナナ「 まあ、いろいろでしょ。･･････ほら、あそこ見てみな 」
うーんと頭を傾ける私にナナちゃんはある一点を指さしながらそう言った。
言われた通りに視線を移せば、廊下に何やら人集りが出来ている。
それによく見ると女の子ばかり。
騒がしい廊下に耳を澄ませば、途切れ途切れに聞こえた女の子たちの言葉
「 吉野会長 ！ 私を選んでください！ 」
「 何言ってんのよ1年 ！ 次の彼女は私よ ！ 」
「 会長 ！私もお願いします ！ 」
な、何ごと！？
よく分からない会話の内容に頭上には幾つものハテナマークが飛び交う。
困惑しながらナナちゃんに解説を求めれば、興味無さそうに説明してくれた
ナナ「 あそこの暑苦しい人集りの中心にいるのは、会長だよ 」
「 Aも知ってるんでしょ 」と見つめてきたナナちゃんに首を縦に降る。
一ヶ月前の入学式で･･････見た
それはそれはかっこよくて、まさにイケメンという言葉がぴったり合う会長を鮮明に覚えている。
その会長さんが囲まれてるの･･･？
ナナ「 あの人、定期的に彼女代えてんの。ま、飽きたらポイだよ。それで、また彼女と別れたらしいから今は選別期間って訳 」
A「 選別、期間？ 」
ナナ「 新しい彼女を、あんな風に集まった女の中から選ぶんだってさ。私も人のこと言えないけど酷い男だよ 」
そ、そうなんだ ･･････。
なんか、残念
どうしてかショックを受けている自分に驚く。
爽やかで優しそうな人だったから･･･そんなことする人じゃないって勝手に思い込んでた
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作者名：月 | 作成日時：2019年9月16日 23時
