. 204話 林間合宿22 ページ27
Aside
『…八百万、…何があったの?』
八｢…A、さん…。何故…こんなところに｣
途切れ途切れに言葉を発する八百万。彼女の頭から痛々しく血が垂れている。出血が酷い。
泡｢さっきヴィランに襲われた。急に現れてさ…｣
着ていた上着を破って止血をしながら、泡瀬というB組の彼の話を聞いていた。先程していたチェーンソーのような音はそのヴィランのものだったんだろう。
八｢…無事で、よかった…本当に｣
『…!!』
薄らと目の縁に涙を浮かべる彼女。
話によると、八百万はガスマスクを渡しながら生徒の救助に当たっていたらしい。
ヴィランといつ遭遇するか分からないこの森で、ずっと人の為に動いていたのか。
不安と恐怖に屈することなく、ずっと。
『…
…流石だね、あんた』
八｢…ｯ……
い、急ぎましょう…!早く、施設に＿＿｣
瞬間、八百万と泡瀬に大きな影が落ちる。咄嗟の判断で2人を押し倒した。手荒になってしまったが無事なようだ。
振り返ると元いた場所の木が、切り倒されていた。腕を何本も生やし、その手には耳をつんざく騒音を放つドリルが握られている。
『…脳、無』
泡｢なっ…何で、戻ってきたんだ…!?｣
“戻ってきた”
つまり
(……私が狙いか)
振りかぶってきたチェーンソーを避け、懐に入りガラ空きになっている腹に後ろ蹴りを決めた。そこから飛び退いて距離をとる。
八｢Aさん!!｣
『2人とも早く行って。
ごめん、多分私が引き寄せた』
泡｢は!?待てよ!一緒に逃げよう!
お前1人でどうするつもりだよ!?｣
一緒に逃げたって3人ともやられるだけだ。背は向けられない。何より、まともに走れない八百万にこれ以上無理させらんない。
『頼むから走って、お願い
…その子を、守って。』
泡｢…!!
…クソっ…!!…八百万行くぞ!!｣
八｢そんな…待って下さいｯ!!
Aさん!!｣
悲痛な叫び声を背に受けながら脳無に向き直る。
USJで理解した。脳無は命令を遂行するためだけに動き、達成するまで止まらない。三人で逃げたって同じだ。執拗に追いかけられるのは目に見えてる。
こいつは恐らく私が動かなくなるまで攻撃を続ける。選択肢は撒くか潰すか。
けれどこんな化け物を野放しにはできない。
＿＿なら、潰す一択だ。
訓練の疲労、ガスの影響…コンディションはこの上なく最悪だ。加えて敵は痛み構わず闘う化け物。
それでもやるしかない、と何度目になるか分からない台詞を吐いた。
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レイ(プロフ) - あおさん» コメントありがとうございます!落ちはほんとに迷走してます💦かっちゃん、轟くんはもちろん夢主的には緑谷くんを好きになりそうだと思ったり。荼毘もありかも、とか…もしかしたら複数のルートを作るかもしれないです。。 (5月3日 20時) (
レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
あお - いつも楽しく読ませてもらってます❗️落ちが誰になるのか楽しみです‼️更新頑張ってください(^^) (5月3日 20時) (レス) @page39 id: e91ba3f295 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - あめみやさん» ありがとうございます!コメント励みになります(T-T) (4月30日 13時) (レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
あめみや(プロフ) - 更新頑張ってください！！ (4月30日 9時) (レス) @page35 id: a179dcb416 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - HARUさん» 1話だけ更新出来ました、!コメント嬉しいですありがとうございます😆 (4月29日 18時) (レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2023年3月8日 18時
