. 164話 過去と後悔 ページ33
Aside
｢＿＿Aちゃんっていうの?
わたしはちはる、よろしくね!｣
｢2人1組だって、一緒に組もうよ!｣
｢私、Aと友達になれてよかった｣
いつも笑顔でいる子だった。誰に対しても分け隔てなく接し、優しさで固めたような、そんな子だった。
あの頃の私は、訓練が始まって自分の世界が他人より残酷なことを理解していた。だから、変に冷めていたし全く面白味のない人間だっただろう。…まあ、それは今も言えることだが。
そんな私は彼女を拒んだ。
私に近付く理由が理解できず、ただ遠ざけることしか出来なかったから。
それでも彼女は、私に話しかけることを止めなかった。他にも友達が沢山いる千晴だったが、大方、1人でいる私が哀れに思えたんだろう。
千晴の友人が、彼女が私に構うことを疎ましく思っているのは気付いていた。だからある日、私は言ったのだ。
“どうして私に構うの”と。
すると彼女は“私に話しかけられるの、いやだった?”と不安を隠せないような表情で聞いた。
その問いには答えない。ただじっと彼女の眼を見て答えを待っていた。ずっと待ち侘びていた、その答えを。
それさえ分かれば、この関係に終止符を打つことが出来ると思っていた。
親絡み?家柄?もしくは,ただの偽善。
けれど、彼女は
｢仲良くなりたいのに、理由はいらなくないかな。私はただ、Aちゃんが好きだから
友達になりたい｣
疑念は確かにあった。でも彼女の人柄を理解していた私は、彼女の良心に薄々気付いていた。其れ故その言葉はすんなりと腑に落ちた。
その言葉を覚えている。
きっとこれからも一生忘れないだろう。
たとえそれがどれだけ
拭い去りたい苦い記憶だったとしても。
“世界で1番大嫌い”
脳裏から離れない。ずっと頭で巡っている。初めて出来た友達だった。燈矢くんを除いて、初めて信頼を置けた人だった。
どうして、こうなってしまったの?
私はどこで間違えたの?
たった1つの拗れは、こんなにも関係に亀裂を産むの?
“Aの裏切り者”
何一つだって分からない。
あの日から私の時間は止まったまま。
これだから、人と関係を持つのが嫌なんだ。
必要以上に踏み込まず、踏み込ませない。
そうやって自分を保つ。
それが唯一の、自分を守る術だから。
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すずのあい(プロフ) - 凄く面白くて、一気見しました！キャラの性格とかぶれてなくて本当によむのがたのしいです！続きもとても楽しみにしてます。 (10月2日 16時) (
レス) id: be9f71b85f (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - メジロさん» ありがとうございます!!デザイン本当に苦手なので感激です!更新頑張ります️🔥💪 (2023年4月23日 21時) (レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
メジロ(プロフ) - 夢絵があるのて始めてすき！！と思えました ヒロインコスチューム可愛いすきです ❤︎ ̫❤︎ (2023年4月19日 18時) (レス) @page46 id: e9d0f0e8d8 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - お化け👻さん» デザインは頭の中で出来上がっているので描いてみます!試験控えているので2週間後くらいになりますが(> <)💦 (2023年2月12日 22時) (レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
お化け👻 - 夢主さんのヒーローコスチュームが見たいです (2023年2月12日 12時) (レス) @page32 id: 10a0cbfaa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2023年1月1日 23時
