. 132話 帰り道【轟焦凍】 ページ1
轟 side
長かった体育祭が終わり、今は下校途中。まだ日は落ちておらず辺り一面はオレンジ色に包まれていた。
何時もより早い時間の電車に乗ると、その車両には珍しく眠っている神崎の姿があった。
(…神崎も同じ電車使ってたんだな)
周りの事を今まで気にも留めてなかった。神崎と緑谷のお陰で、こうやって視野を広げることが出来た。
…それにしても、他に人居るのに無防備過ぎやしねぇか。疲れてるのは分かるが、
そんなことを思っていた矢先、神崎に中年の男が息を荒げながら近寄っていた。男が彼女に手を伸ばした所で、立ち上がって男の腕を強く握った。
轟｢…こいつに何しようとしてんだ
あんた、いい歳して恥ずかしくねぇのかよ｣
そう言って睨めば、男は青い顔をして逃げるように車両から出ていった。ふぅと息を吐き、俺は神崎の横に座った。
一向に起きない神崎をじっと見てみる。
白い睫毛はよく見るとかなり長くて、髪も光が当たって絹のように透き通っている。やっぱりいつ見てもこいつは綺麗だと思う。
………。
……何してんだ俺は。さっきの変態野郎とやってる事同じじゃねぇか。
自分の行動に恥じるも、今日一日の疲れによる睡魔には抗えずにいつの間にか眠ってしまっていた。
***
Aside
『………??……?』
何だか肩に重みを感じて起きたら、紅白の頭が肩に乗っていた。寝起きで理解に遅れたが、寝ている轟が肩にもたれかかっていたのだ。
何この状況。誰でもいいから説明して欲しい。そんなことを思っていたら
｢ふふっ…｣
『?』
声がするほうに振り向けば、若い女性がいた。
女｢…さっき、おじさんが寝ている貴方に近寄ってきててね。その男の子が直ぐに追い払ってずっと隣に居てくれたのよ｣
『…そう、だったんですか』
そんなことがあったのも露知らず眠り続けていた自分が恐ろしいが、不思議な気分になった。轟が、私を助けてくれたのだと。
すやすやと眠る轟はいつもより遥かに幼く見える。
女｢何も出来なくてごめんなさい。
…素敵な彼氏さんね｣
『…や、別に…そんなんじゃ』
女の人は微笑みながら席を立って電車を降りていった。
轟は相変わらずぐっすり寝続けてる。
疲れているであろう彼を無理に起こすのも気が引けて、そのままの状態にした。
ただ、日が落ちて暗くなりつつある町を眺めていた。
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すずのあい(プロフ) - 凄く面白くて、一気見しました！キャラの性格とかぶれてなくて本当によむのがたのしいです！続きもとても楽しみにしてます。 (10月2日 16時) (
レス) id: be9f71b85f (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - メジロさん» ありがとうございます!!デザイン本当に苦手なので感激です!更新頑張ります️🔥💪 (2023年4月23日 21時) (レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
メジロ(プロフ) - 夢絵があるのて始めてすき！！と思えました ヒロインコスチューム可愛いすきです ❤︎ ̫❤︎ (2023年4月19日 18時) (レス) @page46 id: e9d0f0e8d8 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - お化け👻さん» デザインは頭の中で出来上がっているので描いてみます!試験控えているので2週間後くらいになりますが(> <)💦 (2023年2月12日 22時) (レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
お化け👻 - 夢主さんのヒーローコスチュームが見たいです (2023年2月12日 12時) (レス) @page32 id: 10a0cbfaa2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2023年1月1日 23時
