. 243話 責任の重さ ページ17
｢…泣いて、るのかい…?｣
オールマイトにそう言われて初めて気が付く。頬を触ると涙が止まることを知らずに溢れていた。
私は相も変わらず、ずっと泣いていたのだ。
先生とオールマイトは私を見つけた時、眉間にしわ寄せ目を釣りあげていたが、私の表情を見て毒気を抜かれたらしい。
そのまま病室に戻るよう促され、ベットに横たわった。
そういえば、辺りが暗かったから夜の8時くらいかと思っていたら深夜3時を過ぎていたくらいだったらしい。
そんな時間に病院から連絡が入り、2人の先生が駆け付けてくれたこと。心の底から申し訳なく思ったが、同時に嬉しかったのだ。
**
身体のどこにも以上が無いことを医者の方に告げられ、それだけを確認した相澤先生は安心したように帰っていった。
先生は最後、｢学校で待ってる、説教はそん時まで保留にしてやる｣と言った。
きっと気を使って下さったんだろう。私とオールマイトの、2人で話す時間を作ってくれた。
｢…とりあえず、君が無事に目覚めてくれて良かった。それに免じて私からの説教は無しにするが、聞いてもいいかい?……何故、こんな事を?｣
『…
…人を探してたんです。私の大切な人が逢いに来てくれた気がして。…もう会えるわけが無いのに、』
オールマイトはそれ以上何も聞かないでいてくれた。それからだ。私が気を失ってからの出来事を全て聞いた。
私はそれを、奥歯をかみ締めながら黙って聞くことしか出来なかった。
『……本当に、すみませんでした。…私のせいで、平和の象徴が死んでしまった』
｢……君は悪くないさ。それに、私は生きてる。私こそ巻き込んですまなかった｣
『…いいえ』
声が震える。守りたかった人が私のせいで、私が易々と攫われたから。私が自暴自棄になって暴れたから。
『……いい、え…、』
だから、この人が失われてしまった。
『……貴方は、私がどうして雄英に来たか知ってますか』
｢……ヒーローになるためでは、無かったんだろう｣
『……失望、しましたか?
私の歩む道は初めから決まっていて、そこに私の意思は無かったけど…貴方のそばにいられるならそれでも良かった。
でも、雄英は私のような人間がいていい場所じゃない。皆といるのは楽だったけど、だからこそ許されない。
雄英は辞めます。
……それが私に出来る、責任の取り方です』
“雄英を辞める”
その言葉に、彼が息を呑んだのが分かった
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マヨケリ(プロフ) - コメント失礼します🙇ほんとに面白くて一気に読んでしまいました！！ (4月22日 20時) (
レス) id: 25632ac130 (このIDを非表示/違反報告)
ムーン - いつも楽しく読ませていただいています！個人的に夢主がめちゃくちゃ好きです！続き楽しみに待ってます！ (3月29日 19時) (レス) id: 4501a4fd46 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - あめみやさん» 読んでくださってありがとうございます。あめみや様のような応援コメントにいつも励まされています☺️ (11月13日 8時) (レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
あめみや - 久しぶりに見たら神野の悪夢編終わってて目が飛び出しました！これからもご自身のペースで更新頑張ってください！！ (11月11日 19時) (レス) id: dd94fd2279 (このIDを非表示/違反報告)
レイ(プロフ) - 司さん» ありがとうございます^^自分でもこの先どうなるのか分からなくなってきましたが完結までは必ず持っていきます! (9月16日 13時) (レス) id: 4d64a1450f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2023年7月25日 18時
