桜木軍団の紅一点は、バスケットマンたちに迫られています。3

ジェントルな女 ページ21

彩「え、えっと…」


京子が保健室にやってきた。1人の女子生徒を
連れて…いや、、



京子「おら、しゃきっと立て」


ナ「ひっ！」



　というか、引きずってきた…アタシを突き飛ばしたあの
空手部の女の子だった。どうやらタイマンをはって
京子にボコボコにやられたみたい。


　京子の目…怒ってるわね。
バスケ部襲撃事件以来にみる目だわ……

　ナツミって女の子はアタシを見るなり、
スッと頭を下げて……




ナ「ずみ"ま"ぜん"でしﾀ……」




と、ガラガラ声で謝った。そして、京子の指示で
帰って行ったナツミ。彼女は今回、一般の生徒に
暴力を振るったことで空手部を辞めることになった
みたいで……


　でも、京子はそんなことどうでもいいみたいだった。



京子「大丈夫？彩子さん…」


彩「う、うん…京子は？」


京子「え？」


彩「流川のファンの女子たちとあのナツミって子に
　襲われたんでしょ？アンタ大丈夫なの？」




もしまた喧嘩をふっかけられたら…あの空手部の子はもう
部活を辞めて自由になったわけだし……

　でも、他の女の子たちはどうだろう…流川のファンは
他にも多数いるだろうし、、



京子「うーん…わからないけど……
　まぁ、あれだけお仕置きすればいまのとこは
　大丈夫でしょ」



「うん！大丈夫！」なんて京子は言うけど、
女の恨みほど怖いものはないのよ……背後から
また殴られたりしなければいいのだけれど…と思った。



京子「第一、関係ない彩子さんを傷つけられて…
　許せなかったし……」


彩「京子……」




それでアタシのところに無理やり引っ張ってきたのね…
あのナツミって子を…



彩「ありがとう、京子」



　京子は「いえ」と口角を少しあげて笑う。


　私は大事をとって今日は早退することに…
リョータが「送るよ！アヤちゃん！！」というけど、
京子が「宮城さんは練習してください」とアタシの
荷物を持って体育館を後にした。


　スマートに荷物を持ってくれるところとか、車道側を
歩いてくれるところとか……そこら辺の男よりもジェントル
で……


　もしかして、京子がモテるところってこういう
ところもあるんじゃないのかしら。



京子「？？」


彩「なるほどなるほど…」
















　
　

裏番と柔道男→←決着

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す