桜木軍団の紅一点は、バスケットマンたちに迫られています。2 (ページ47)

今日:15 hit、昨日:120 hit、合計:19,444 hit

激怒ページ47

流「二科！！」

そこにはいるはずのない流川…女子たちの顔の色が
変わる。だって流川がこんなとこに来るなんて思わない
はずだから…流川はアタシを見るなり、全速力で走ってきた。

　引き裂かれたアタシの制服と痣を見るなり、流川は
その女子たちをｷﾞﾛｯ…と睨んだ。

流「てめーら…」

女子たちは「ﾋｯ」と激怒した流川の顔をみて足を
すくめる。すると、他にも

洋「なっ！京子！！」

晴「京子ちゃん！」

京子「洋平…晴子…」

女子たちは「どうしよ」と…たじろいだ。
すると、カッターをサッと隠した女子の腕を流川が
強引に掴み上げた。

「ﾋｬｯ！」

流「てめーか…二科をこんなにしたの…」

　カッターを落とした女子はふるふると涙目になって
流川を見る。普段女子と碌な会話をしない流川。
自分たちの憧れの存在の彼が…こんなに怒っている。

　
「あ、アタシ悪くない！その女が！！」

そんな流川の顔を見てもアタシを指さして
抵抗するその子に、流川が舌打ちをして…

流「いー加減にしろよ…この！」

洋「流川！やめろ！！」

晴「駄目っ！！」

　洋平と晴子が呼びかけても流川は止めようとしない。
アタシは立ち上がって流川の腕をつかんだ。

京子「流川やめて」

流「！」

　そんなのダメだ、こんなことで……

流「でも…」

京子「いーから、手ェ離しな…
　どんなことがあっても男が女に手を出しちゃだめ」

　こんなことで流川が部活停止になったりしたら…駄目。

流「………」

流川はアタシの言葉通りにその子の服をパッと
離した。そして6人の女の子たちは走り去っていった。
アタシは、「ふぅ…」と息をついて、ビリビリに破けた
制服のままその場に座る。

京子「やっと行った…」

アタシがあの女たちに心の中で中指を立てた。

　洋平は学ランをアタシの膝にかけて、晴子はハンカチ
でアタシの腕についた血糊を拭いている。流川は……
突っ立ったまま…何も言ってこない。

洋「大丈夫か？今すぐ病院に…」

京子「よーへー」

洋「え？」

京子「ちょっと、流川と2人にしてくれる？
　コイツにいいたいことたくさんあるからさ」

洋平は、流川を見る…流川はアタシの言葉に目を見開い
ている。晴子も理解してくれたのか、洋平と教室に戻って
行った。絆創膏を何枚か残して……