桜木軍団の紅一点は、バスケットマンたちに迫られています。2 (ページ36)

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目で殺す極意ページ36

インハイ予選、湘北は着々と試合に
勝利し2回戦も突破したという。次の高畑高校
との試合は、アタシらも見にいく予定。

　でも、その前に花道に課せられたひとつの課題。

京子「ファール…を5回して退場？？」

花「むぅ……」

アタシと花道、そして軍団で集まって屋上でパンを食べて
いた。なんと1回戦と2回戦、花道はファールをとりまくり
ベンチに下げられたとか……五回とったらベンチに下がる
というルールで「ファイブファール」というらしい。

洋「いやー、まさに退場王だよなぁ」

高「馬鹿王と並ぶに相応しいあだ名だな！」

そして洋平と高宮は花道の頭突きを喰らい、倒れた。
でも、それは問題だな…確かファールって相手のディフェン
ダーがわざと誘って自分たちのチームが有利になるように
仕掛けることもあると聞いたけど…

京子「その馬鹿力と喧嘩腰に突っ込むとこ、花道の場合は」

花「ぐぬっ」

　図星だ…なにも言い返さない。
そして試合後にゴリ主将の家に行ってもらったアドバイス…

京子・軍団「「「「「目で殺すぅ？」」」」」

　花道はｺｸｯと頷く。
なにそれ、目で殺す？あの主将そんなアドバイスしたの？
目で殺すってヤクザじゃないんだからさ……

京子「それはまた…ざっくりとしてるねぇ」

花「だから…最近目で殺す努力を…だな、
　いろんな場所で試してるっていうか……」

成程、だからアタシと会った時も眼を血走らせて
凝視してきたってわけね…理解できた。

楠「でも花道なら案外使えんじゃね？」

野「うん、花道喧嘩する時かなり目が怖いからなぁ…
　そういう気持ちで使えばいいんじゃないのか？」

京子「アンタら…試合中は常にボール取るのに必死なんだ
　から、そんなのできたら苦労しないって…」

それに、試合中で相手の目を意識するなんて…
ゴールに向かって一直線するわけだし、どうせパスも回す…
でも、その極意がどれほど使えるのか…花道自身で確かめ
ないとね

京子「まぁ、高畑戦が楽しみだね…目で殺す、
　どこまで使えるのかな…」

でも不安しかない…

あの後、花道は廊下や下校中に「目で殺す！」と
すれ違う相手をいちいち凝視するので、アタシは
止めるのに必死だった。