桜木軍団の紅一点は、バスケットマンたちに迫られています。2 (ページ21)

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アタシは朝の言葉通り、バスケ部の練習見物に
向かった。昨日行ったのに、なんか久々な感じ。

京子「うーす…」

晴「あ！京子ちゃん！！」

京子「晴子…」

　晴子がこっちに駆けてくる。
そういえば、まだ謝ってなかったなぁ……

京子「ごめんね、晴子…昨日は。
　あんな感じ悪い態度取っちゃって」

晴子はコテン、と首を傾げたけど、
アタシは頭を下げた。

晴「えぇっ！？そんな！京子ちゃん頭あげて！」

京子「で、でも…」

晴「いいのよぅ、あんなことがあった後だもん。
　混乱しても仕方ないわよ、見て！ほら」

晴子が体育館を指差す…すると、

京子「…………」

今日もミニゲームを行っていた。花道は隅っこで
基礎練習。赤のビプスを着たチームがゴールに迫っていく。

宮「三井さん！！」

三「ｯｼ！！」

三井寿にボールが回った。。
彼はブランクがあるとは思えないほどキレのある
ドリブルで攻めていく。あの流川も押されてる…

　そして極め付けは…

京子「…………！」

　三井が放ったシュート。

　花道達が決めるようなダンクでも庶民シュートとは
違う…リングから遠いスペースで打つシュート…

　放たれたボールは綺麗な弧を舞って、ボールリングに
触れることなくピンポイントで決まった。

三「よっしゃあ！」

京子「！！」

　彼の雄叫びにアタシはﾌｯ、と我に返った。

晴「どぉ？三井さん凄いでしょ！！
　ブランクがあるとは思えないくらい！！」

京子「うん…ほんと、すごいね」

　今の言葉に嘘はない…
引き続き、ゲームを見ていると…晴子は
目を伏せて口を開いた…

晴「……京子ちゃん、三井さん…

　京子ちゃんに謝りたいって言ってたよ？」

京子「……そう」

晴「だから今日の帰りにでも…！」

京子「ごめん、晴子…」

悪いが、それは無理な話…

京子「それを花道や晴子が言っても、アイツから
　来なきゃ意味がないよ……」

晴「そんな…」

　謝りたい…か、アタシよりそもそも他の部員達にも
謝罪はしたのかが気になる。そういうのは自分から
来ない時点でアウトだ。

京子「じゃ、アタシこれからバイトだから」

晴「ちょ、京子ちゃん！！」

　嘘、バイトは今週末まで休みを入れてるから
真っ直ぐ家に帰った。でも、あとでとある人物が
アタシの元に来るなんて思わなかった。