桜木軍団の紅一点は、バスケットマンたちに迫られています。2 (ページ19)

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寝言ページ19

アタシは、仙道がオススメというラーメン屋で
夜を済ませた。この人は喫茶店とか定食屋とかに
よく足を踏み入れるみたいで、そのチョイスは
なかなかのものだった。

　そして、夜8:30を時計の針が回る。

京子「今日はありがとう、仙道さん」

仙「おう、気をつけて帰れよ」

京子「はい」

アタシが赤のバイクに跨り、ヘルメットをつける。
すると仙道は……

仙「桜木と、仲直りできるといいな」

京子「え？」

仙「…………じゃ、またな京子チャン」

仙道は後ろに一歩後ろに下がる。
アタシはエンジンをかけて帰路につく。
なんで、花道とのことを…あの人が。

　まぁ、いいや。今日は本当にお世話になった
のは変わりない。今度のバイトは少し料金を
まけとくかな。

　トンネルに入るところで、アタシはスピードを
上げ…自分のアパートまでむかう。

　一方、仙道は…

　
　今日、俺の肩でもたれていた京子チャンの寝言…

京子「………ち…」

仙「ん？寝言か。かーわいーなぁ」

今この瞬間、好きな子とくっついてる幸せを
満喫していたのに、、

京子「……は……な…み…ち………ごめ…」

仙「…………はなみち」

花道という名前で唯一思い浮かんだのは、
桜木…湘北の赤い髪、俺と練習試合で張り合ってた
桜木花道のことだった。

　彼女はあの時の試合も、桜木を見にきたんだろう。

　今日この子が元気がないのは、桜木と何かあったから
に違いない…俺なら、彼女をこんなに悲しませないのに

　まだｸﾞｽｯと鼻を啜る音がした。
今は、まだこれでいい…いつか必ず……

仙「………俺のもんにしてみせる…よ」

小さく震えるその華奢な肩をもう人撫でした。