桜木軍団の紅一点は、バスケットマンたちに迫られています。2 (ページ15)

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オアシスページ15

陵南バスケ部名物…『砂浜ダッシュ』。
それをやる度に皆体力が削れる。

仙「ふぅー…」

俺は額の汗をTシャツで拭う…他の部員達は砂浜に
倒れてる者、フラフラして倒れる寸前の者が多数。

　立ってるのは、俺と魚住さん、植草さんくらいか？

越「仙道…おまえ……ほんっとタフだなぁ…ｾﾞｪ…」

仙「そうかぁ？普通だと思うけど」

越「ぐっ…天才型め。にしてもお前が
　練習に参加するなんて珍しいな」

仙「………」

そりゃそうだ、なんせ俺の行きつけの喫茶店のあの子が…

"雪「京子ちゃん？あー、暫くお休みするって… "
　なんか頭を強く打って怪我しちゃったとかで…
　あ、あのぉ…今度ふたりでどこか行きませんかぁ？/// 」

　京子ちゃんが、来ない、来ない、来ない……

仙「はぁぁぁぁ………」

魚「おぉう！どうした仙道…急に練習に来る
　ようになってからというものの、全く元気が
　ないじゃないか…」

仙「魚住さぁぁん…」

はぁ、京子ちゃんに会いたい…京子ちゃんに接客され
たい。京子ちゃんとデートしたぃぃぃ…俺のオアシス。

　ｳﾞｩｩｩｳﾞﾝ…… と、エンジンの音が聞こえた。
赤いバイク、白のヘルメット、長い茶髪……
そして、そのスカートから伸びた綺麗な脚。

　
仙「あ、れ？」

そのバイクの色とシルエットに見覚えがあった。
あのバイクは、もしかして…もしかしたらだった。

　パッ…と、ヘルメットをとって靡いた綺麗な髪…
赤く光るルビーのような瞳。俺が会いたかった
愛しのウェイトレスさん……

仙「京子ちゃん！！！！！！！」

京子「っ！？」

　彼女はびっくりしてポロッとポケットから
小さな箱を落としてしまった。『blue moon』と
書かれたくしゃくしゃの箱を……