桜木軍団の紅一点は、バスケットマンたちに迫られています。2 (ページ14)

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なんでいるのページ14

その体育館にいた新しい顔が前バスケ部を
襲った主犯。三井寿だということにアタシは
気づいた。

宮「あぁ、三井さんな。
　昨日からバスケ部でまた一緒にプレイしてんだよ」

赤「腕は衰えてなかったみたいで、何よりだがな」

アタシは宮城さんたちの会話に全く耳を傾けられず、
そいつを見つめた。またあの時と同じ感覚…こいつと
花道たちが同じ空間で楽しくバスケをしていることに
無性に腹が立ってきていた。

　三井はやっと口を開いたと思ったら…

三「なんだよ、先輩に向けて挨拶もできねぇってか」

京子「！！」

アタシは、いつのまにか三井に向けて鉄拳を入れよう
と腕が動いてしまっていた。

木「あっ！二科！！」

宮「京子！ヤメロ！！」

すると、ｶﾞｼｯｯ！と腕が掴まれた感覚がした。

　
京子「花道…」

花道はアタシを見つめ、首を横に振った。
もうコイツには何もしなくていいと言っているん
だろう…でも、、

京子「離して…花道」

花「もういいんだ京子。終わったんだよぉ、アレは」

花道の頭を見る、まだ傷口が塞がれてないだろうに、
なんでこんなやつ庇ってるわけ？？

京子「こいつは花道達の邪魔をした実行犯なんだよ？
　それをアタシが簡単に許すと思う？？」

三「………っ」

　何黙り飾ってんの…この男は。
花道達をあんなにしといて、自分はノコノコ部活に
参加して……

　アタシははらわたが煮えくり反りそうになったので…
通学鞄を乱暴に肩にかけ、体育館を後にした。

晴「ちょ、京子ちゃん！どこに」

京子「帰る……ここにいたら頭どうにかなりそうだし」

怒りで…なんて言えない。
今度はアタシが襲撃事件を起こしそうで怖かったから。
声を低くして強く言ったせいか、晴子は「…っ」と言葉
を飲み込んだ。

　アタシはこう見えて結構な短気だ…簡単に許す気なんて
更々なかった。

宮「京子！！おい待てよ！」

花「リョーちん！」

花道が宮城の肩を掴む。

宮「花道……」

花「今は、そっとしといてやってくれねーか」

京子の内面を幼馴染だからこそ知る花道の言葉に
宮城は黙ってしまった。その日の練習は暗い空気のまま
終わってしまった。

三「………………」