桜木軍団の紅一点は、バスケットマンたちに迫られています。2 (ページ13)

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見知らぬ顔ページ13

アタシは日直の仕事を終えて、
体育館に向かった。本格的にインハイ予選に
向けて練習が始まったみたいだ…

京子「…がんばってるかな、花道」

少しスキップをして体育館に向かう。他の人より
一段と長いスカートが靡いた。

晴「あら！京子ちゃん！

京子「よっす、晴子」

晴子と藤井ちゃんと松井ちゃんが先に体育館に来ていた
ここにあと4人、洋平たちがいないのがちょっと寂しかった。

　体育館ではバスケ部員達が練習に励んでいる。
試合に向けてミニゲーム形式で練習を組み立てて
いるみたいだ。花道もゲームに参加している…と、

　すると彩子さんがアタシに気付いて、「京子！！」と
声をあげた。他の部員の人たちもこっちを見て

「二科さん！」

「頭の怪我はもう大丈夫！？」

「包帯！痛そう…」

などと声をかけてきた。そして、第一に声を
あげたのが宮城さんだった。

宮「京子！！」

全速力でこっちに走ってあわてて肩を掴んできた。
それはもうよろけそうな勢いで…

木「こらこら宮城…二科は怪我人なんだから」

宮「あ、す、すまねぇ……お前、あれから倒れて…」

京子「あー、もう彩子さんから話は聞いたんで…
　諸々の事情は…それより、宮城さんこそ大丈夫です？」

　
　彼もまた顔に傷を負ってしまっていたから、チラチラと
顔や腕に痣が見えるから試合に支障がでないといいな…

宮「いや、俺は大丈夫。
　こうして普通にバスケできてるし」

ボールを持って笑う宮城さんは穏やかに見えた。
あー、これでまた普通の部活動にもど……

京子「バスケ部…また新しい人来たんですか？」

アタシはいっこ違和感に気づいた。
先程から見慣れない顔が1人いることに、背は
180ぐらいの黒髪短髪の好青年がバスケボールを
持ってこちらを見ている。

　その人は前に出てきてアタシを見下ろした。

　そいつの顔…口元の縫い目で誰かわかった。

　

京子「三井……寿……」

アタシはまた自分の指がｺｷ…と鳴ったのを感じた。