薄っぺらい笑み。 ページ8
zm side
Aとグルッペン達が任務に出掛けた。…まぁ、予定よりも半日くらい早く帰ってきたんやけど。
gr「HQHQ！Aが何者かに殴られた。犯人は此方で取り押さえ中」
医務室で話している筈のAは、突然入ってきた男に殴られたらしい。
グルッペンが咄嗟の判断で取り押さえた男はパーティーで成り済ましていた男だったらしい。今は地下牢で拘留中。
起きたAは記憶が抜け落ちているらしく、また俺らの事を様付けで呼んでいた。
だが疑問が湧いた。
Aは記憶が無い筈なのに、表に出た事がないしんぺい神を知っているのか。
しんぺい神は町医者をやっていた所をグルッペンが引き抜いた人材や。
ここに来る前、機密事項として誰にも軍医になる事は言っていない。
何処からか情報が漏れた事は考えにくい。
コイツは思い出している。
zm「A、なんで自分を捨てた兄んとこ、態々戻ってきたん？」
『何故？今の私には分かりかねます。何せ幹部様方との記憶は一切ございません故。』
そう問いかけてもへらりと躱された。
まぁ予想内。
zm「でもなA。ぺ神って、表出とらんねん。軍医の情報は丁度戦争で居合わせた奴しか知らん。じゃあなんでAは知ってるん？」
薄っぺらい笑みを浮かべたAの首筋には、一筋の冷や汗が流れた。
『はぁぁぁぁ…なんで分かったんですか…』
ps「え、ちょ、待って、なんで！？いつ思い出したん！？」
がた、と音を立てて椅子から降りたぺ神にんふ、と笑いが溢れる。
『まぁ、思い出したの本当に今さっきですよ。いやぁ殴られた頭痛かった。』
へらへらと笑うAに、心配したんやからな、と声を掛けた。
zm「んで…答えは？」
『え？あぁ、兄さんに存在認識して欲しかっただけですよ。このまま一生死んだ奴扱いされるより、しぶとく生きてますよって言いたかったんです』
また薄っぺらい笑みを浮かべながら言うAには、今まで苦しんだ経験が滲み出ていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 152人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：はぁな。 | 作者ホームページ：
作成日時：2022年4月17日 14時
