苦情。 ページ17
Side you
早く、早く行かな。
街を走りながら、どうやって居場所を探すか考える。
国境を越え、取り敢えず日常国に行こうと汽車へ乗り込む。
勿論最悪死刑でも時間は掛かる。だが、あの人は暗殺者。顧客の情報まで吐かされるかもしれない。
「あれ、Aさん？」
「Aちゃんじゃない！どうしたの？」
『ごめんなさい、今は急いでて』
越境審査を通り、知り合いはあしらってしまった。
『また今度お話しましょう！』と走りながら言った。少し、いや大分失礼だったとは思っている。
『しにー』
今日は窓を開けて入った。割ってない。
sn「あ、Aさん。来れたんですね」
目が合うと、直ぐにインカムから他の人に連絡を取ってくれた。仕事が早くて有能だなぁ、なんて考えつつ、この後の動きをイメージする。
pi「A！！グルッぺンさんから苦情来てる！」
tr「苦情ってか、“ウチの幹部が休みも取らずにそちらにお伺いするかもしれません。ご迷惑をおかけします”って連絡来た」
何今更保護者ぶってんだか。
『休みは取らせてくれんかった』
どうせ幹部の人数多いし大丈夫でしょ。なんて他人事の様に思えた。ひねくれてるし迷惑かけてる自覚はある。
けどこればっかりは許して欲しい。
『クロノアさんは？』
pi「たまたま今外交に行ってる。…エプンク国に」
『ぴくとさんが捕まった事は知ってる？』
「さっき連絡来たよ」と言われ、連絡の手間は省けた。
どう考えてもあの国に対して戦力が足りない。
軍の規模が半分くらいしかないこの国では負けるのは確実。
我々国…こそ駄目だ。協力が通るわけが無い。
tm「ぺーんちゃん」
久しぶりに聞いたその声に驚きつつ振り返るとそこには、
tm「赤髪国だよっす！」
sr「よっす〜」
ともさん含めた赤髪国の幹部が勢揃いしていた。
…showさんと鳥ちゃんは居なかったけど。
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作者名：はぁな。 | 作者ホームページ：
作成日時：2022年4月17日 14時
