貴方に送る言葉 (ページ1)

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sgi×kwmr タバコページ1

須貝side

忘れ物をして
深夜のオフィスに足を踏み入れた。

本当は、取りに行かなくたってよかったんだ
…でも、何となくその時、いかなくちゃいけないと、そう、思った。

須貝「書類書類…あった」

自分の机から書類を手に取り、足早にオフィスから立ち去ろうとするとビリッと頬を刺すような冷たさを感じた。

須貝「…ベランダに誰かいる？」

そう思った時には既に体が動いていた。
シャッとカーテンを開けると、そこにはタバコを片手に哀愁を漂わせている河村くんの姿が。

河村くんは俺の姿を確認しても驚くことはせず、ただただ目を伏せみがちに開いてこちらを見ていた。

河村「あーあ、バレちゃった」

思ってもないような声のトーンでそういった河村くんは夜空を見上げた。

須貝「…タバコ、吸うんだ」

河村「はい、吸いますよ」

悪い？とでも言いたげな顔しながら煙混じりの息を吐いた。

須貝「…河村くんらしくないな」

意図せず発せられた言葉に自分自身でも驚いていると河村くんは怒りの感情をふつりと露にした。

河村「清純じゃない僕はお嫌いですか」

須貝「なんでそう思うの？」

河村「だって、」

俺はそこまで聞いて、タバコをとりあげ、床に落とし、先程までタバコを持っていた河村くんの指にキスを落とした。

須貝「だって、なに？」

河村「ッ、神様みたいな僕しか愛してくれないなら、！」

須貝「…なら？なら、なに？試しに嫌ってみる？」

河村「あっ、…」

ポタリと目から水滴を零しながら弱々しく俺の服を引っ張る

その手を振りほどくことも無く、ただ、河村くんを見つめ続ける

河村「な、で？抱きしめてくれないの、」

須貝「河村くんのことが、大好きで、大好きで、それでいて、」

河村くんの背骨が折れんばかりの力で強く、抱き寄せる

須貝「愛おしくて、」

須貝「あまりにも、壊れやすいからだよ」

河村「ぁ、」

痛む背中など気にする素振りすら見せずに俺の腰に腕を回す

河村「こわして、それが、あなたの愛なら、」

河村「全てを、受け入れて、受け止めてよ、」

嗚呼、これが、これこそが、河村だなぁ