チューベローズ【Q/K】 (ページ13)

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ini×fkr 酔いどれページ13

「ぃぬい、」

アルコールに侵された体は思い通りにはいかないようで。
口の動きに遅れを取る舌であそんで
こぼれ落ちそうな程大粒な宝石のような瞳を揺らして

「ふへ、いぬぃ、」

加虐心を煽るような弱々しい声
視線を絡めとるよう仕向けるその大きな手

平気な顔してるだけって、気づいてやってます？

「ふくらさん」

少し痩けた柔らかい頬を両手で包むと夜風を纏っていたためか冷たくなってしまっていて

「ん〜…つめた、」

感覚を集中させるように痛そうなくらい目を強く瞑る

「いぬぃ、いぬ、つめたいから、」

「離れればいいじゃないですか」

「や、だっ、て、いぬ、が、手！」

「手首掴んでるの、貴方でしょ？」

寒さからか酔いからか
体温とざらついた男の手が恋しくなった、3度にも満たない空気感を抱く貴方。

「ん…いぬいが、わるい」

「あは、そうですね」

小さく震える体を、その華奢とは言えない肩を抱き寄せた

「普段から、甘えていいんですよ」

「ん、いぬ、は、ふだんのぼくきら、ぃ？」

「嫌いだと思いますか？」

「んへ、おもわない」

「わかってるじゃないですか」

悪戯に笑ってクツクツ揺れるのを感じて抱きしめる力を強めた。押し潰しちゃうように。

「んん〜…いたぃ、ばか」

「はいはい、酔っ払いは寝てくださいな」

「や、」

「言う事聞かない人はきらい、しちゃいますよ」

「や〜…」

口では否定してるもののトロトロ解ける瞼
ほら、眠たいんじゃん

「おやすみなさい、福良さん」

「…おやすみ、いっちゃだめだよ、ここにいてね」

アルコールに踊らされなくても
素直になって？楽でしょう。