第2話 青色の話 ページ3
第2話はマサイのお話。
(第1話の番外編、的な？)
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シルクと一緒に部屋を出ていくモトキの背中を見つめるマサイは、2人が出ていった後もずっとドアを見つめていた。
本当はモトキに言いたかったのだ。
行かないでくれ──と。
お前を不安にさせるシルクと違って、俺ならお前を不安にさせたり悩ませたりしないから。
そう言って、止めたかった。
シルクのそばに居るモトキを。
2人が付き合っていることは、もちろんメンバー全員が知っている。
みんな祝福していたが、マサイだけは心から2人のことを応援できなかった。
マサイも、モトキのことが──好きだったから。
こうなるなら、シルクよりも先にモトキに想いを伝えておけば良かった。
そんなことも考えたが、モトキをいつも見ていたマサは、彼がシルクを好いていることに気づいていた。
だから、モトキに好きだと伝えられなかったのだ。
伝えれば、優しい彼はきっと俺を傷つけないように、と困ってしまうから。
今ごろ2人は仲直りしているんだろう。
アイツらの間に俺が入り込む隙はない。
そう自分を抑えてきた。
そうでもしなければ、モトキを傷つけてしまう気がしたのだ。
この部屋に戻ってきた2人はすごく幸せそうな笑顔をしていた。
なんだ、俺が心配する必要なんてなかったじゃん。
アイツらは、この先すれ違うことがあっても必ず仲直りするんだろう。
それくらい分かるさ。ずっと一緒に過ごしてきた仲間なんだから。
今はまだ、アイツへの気持ちは消せないけど、それでもいつか笑って、2人のことを祝福できる日が来るのかな──。
そう思っているマサイの笑顔は、世界で1番輝いていた。
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作者は悲恋系とか、すれ違い系が好きです(唐突)
こういうの書いてると感情移入してしまいます笑
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作者名：リオ | 作成日時：2023年2月14日 18時
