天然×天然【轟焦凍】 (ページ1)

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天然×天然ページ1

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「A、ちょっと付き合って欲しいんだが…」

「何？コンビニ？」

轟焦凍は天然である。
これは、紛れもない事実だ。

実際に、彼は人を誘うとき、付き合ってくれないか、と頼むのだ。
今となっては慣れたものだが、初めて言われたときは正直戸惑った。

「いや、自主練だ」

「おっけー、私が周り囲えば良いんだよね？」

「ああ、頼む」

私の個性は範囲(フィールド)。
簡単に言えば周りを囲む個性だ。

焦凍の個性は周りに危害を加えかねないから、こうして私に頼むことも少なくない。

焦凍が自主練に励む間、私は個性でちょっとした机を作って、その上で勉強に勤しんだ。
私の個性、寝ちゃったら無条件で解けるからね。寝ないように対策してる。

真剣な表情の焦凍に目を奪われて、実際のところ勉強は手についてないんだけどね。

この気持ちがどういうものか、さすがの私でも分かる。
でも、がむしゃらに上を目指す焦凍の邪魔はしたくないから。

「好きだなぁ」

小さく呟くことだけでも、許して欲しい。