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Youside
だからたまに、退院した後も体調を心配してくれていた。
『藍沢先生…』
藍沢「どうした?」
『あ、いや、やっぱりなんでもないです。
すみません…仕事に戻ります。』
藍沢先生に相談をしようと思ったが、今はやめておいた。
そんな相談をするときだはない、と。
冴島「A、ちょっといい?」
『お姉ちゃん?どしたの?』
冴島「今日の夜、ちょっと時間ある?話したいことがあるんだけど…」
『え、大丈夫だけど…和くんじゃなくていいの?』
冴島「うん、Aに話したいから。」
『わかった、じゃあ仕事終わったら言うね。』
お姉ちゃんと話したあと私はHCUに向かった。
「絶対に無理だ!」
「産むなんて冗談じゃない。
久々に連絡が来たと思ったらこれか!おい、聞いてるのか!」
緋山「お父さん、少し声が…」
「あ、すみません…」
『どうされるかは、話し合って決めてください。
望海さんはまだ17歳ですし。』
希望「堕ろすの?それはないって。」
「……お前……っ。」
望海さんの態度がお父さんが気に食わないのか、怒りが収まるばかりか強まる一方で…
希望「だって思ったんだもん。ママになるものありだなぁって。」
「バカやろう!!
17の娘が家にも帰らずフラフラしてるからこんなことに…」
希望「帰るわけないじゃん。こんなうるさいオヤジしかいない家。」
「親がうるさいのは当たり前だぞ!!」
『お父さん、こちらでご説明します。』
希望「ほーら、あんたは迷惑なんだよ。」
『ちょ、望海さん…』
「あ、すいません。」
希望「最悪。」
『望海さん、いつでも話聞きますから。』
望海さんは私の顔を一瞬見たが、顔を一瞬で逸らされた。
あの後どうにか緋山先生と颯馬と私でお父さんをなだめ、検査が終わったらきちんと話し合うことを承知させた。
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2023年11月29日 8時