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Aside
突然男の人に声をかけられて人気のない場所に連れてこられて、
嫌なことをされるかと思った。
…でも、はじめちゃんが来てくれてそれはなくて助かったけど、
はじめちゃんがその人を殴ってしまった。
「はじめちゃん…ごめっ…。」
「心配したんだぞ。」
はじめちゃんは私を優しく抱きしめてくれて、
顔は見えないけれど相当心配してくれていたのがわかった。
「にしても、水着可愛いなぁ♡」
「…え"。」
「A〜!!」
「ちょ、はじめちゃん!」
私から離れたはじめちゃんの顔は、めっちゃ緩んでいた。
私はそのはじめちゃんから必死に逃げて、海の家まで走った。←
…あ!あの後ろ姿は、佐木君!!!!
「佐木君だぁ!」
「えっ?!先輩?!」
「おい佐木!Aから離れろ!」
「え、む、無理ですよ!A先輩が隠れてるんですから!!」
「佐木君、顔真っ赤だよ。笑」
「せ、先輩のせいですからね!」
「えっ?」
「「「(この子、自分が可愛いの気づいてない)」」」
ミス研のメンバーにこんなこと思われていたなんて私は知らない。
「佐木!」
「僕のせいにしないでください!」
「はじめちゃんが変態だからよ!そのまず変態をどうにかしなさいよ!」
「辛辣…俺が彼氏だろ?!」
「きゃっ!」
「ほんと先輩、素直になってくださいよ。
まずはそのA先輩へのちょっかいどうにかしてください。」
「俺の双子の妹はかなり可愛い!」
「はじめちゃん!///」
「(わかってないなぁ…。)」
はじめちゃんに腕を引かれた私は、胸の中に収まった。
耳元であんなこと言うんだから私の顔は多分、真っ赤だ。
「こんな夏も、ありかな、なんて…。(ボソッ)」
「なんか言ったか?」
「ううん、なんでもない!あ、ご飯食べよーよ!」
「だな。腹減ったし。」
部長の一言で私達は海の家へと入った。
こんな夏も、悪くない。
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年3月31日 21時