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伊丹と亀山 ページ39

Noside




取り調べ後______




「A。」




Aは車椅子に座りながら、一点を眺めている。




薫はそんなAの後ろに立っていて、二人を囲むように緑が豊かな道だった。




『…もう、少しだけ…。』




Aは顔を下に向いたままそう呟いた。
薫は目の前に移動して話しやすいように視線を移した。




『薫、ちゃん…?』




「すまん。」





『どうして…薫ちゃんが…。』




「伊丹から、智弘さんのこと聞いてたんだ。
俺も何かできてたら…こんなことには。」




『薫ちゃんの…薫ちゃんのせいじゃないよ…。』




二人の間に優しい風が通り抜けた。
その直後、Aは薫に抱きついた。




『薫ちゃん…!』




「お、おい、A?」




Aは泣きながらただ薫の名前を呼ぶだけだった。
薫はその間、ずっとAの背中を優しく叩いていた。




「…はぁ??それだけかよ?」




「なんだよ、それだけってよ。」




「お前な、Aのこと好きなんだろ?」




「…なっ…お、お前…いつからそれ…!」




「てめぇら見てればわかるっつんだよ。」




その後、警視庁の廊下で伊丹と薫は珍しく話していた。




「俺はな、お前がAと付き合うことには心底反対だ。」





「あ"っ?」





「だがな、お前がAを泣かすようなことがあったらもっと反対なんだよ。」





「お前…それどっちなんだよ。」




「とっととAに言ってこいよ!!この鈍亀が!!」





伊丹の勢いに薫は、走ってAがいる場所へと向かった。
残された伊丹は、





「幸せにしてやれよ、亀。」






そう呟き捜査一課へと戻って行った。

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Rei - いつもゆうりさんの作品を見て感動してます!!応援してます!!頑張ってください!! (10月22日 20時) (レス) @page17 id: 1ac691a90a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年9月14日 23時

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