懐かしい ページ4
Youside
午前0時ジャスト。
当たりは静まり返って外のヘリのローター音も微かに聞こえる。
犯人たちも苛立ちが見え始めてきていてかなり危ない。
そう思った時だ。
「突入〜!!!」
SAT。
そう書かれた警察部隊に少しの安堵。
犯人たちはすぐにSATに捕まり私もSATの隊員に紐を解かれた。
「大丈夫ですか?お怪我は?」
『大丈夫です、ありがとうございます。』
「念の為救急車で待機をお願いします。」
『わかりました。』
外に出れば警察車両だらけで人が沢山居た。
救急車を探そうと歩き出そうとした時に、見覚えのある人物が。
『薫ちゃん。』
少し離れた所でその人物の名前を呼べば、振り返る。
変わらないジャケットの洋服を着ていたからすぐにわかった。
「A!?」
『久しぶり。』
薫ちゃんが目を見開いて私の方へ駆け寄ってきた。
「人質ってAの事だったのか!?」
『まぁ…そうだよ。』
「また無茶しやがって…怪我は?してないか?」
『大丈夫だって。』
心配性な薫ちゃんは変わってない。
懐かしいなぁなんて思いながら薫ちゃんを見た。
「亀山くん。」
「右京さん。」
「…おや、お久しぶりですねぇ。」
『杉下さん。』
杉下右京。彼は特命係に所属しており、薫ちゃんの上司。
少ししか顔を合わせてないのに覚えてくれていた。
「元気そうで何よりです。」
『杉下さんも。』
特にそれ以上話すことも無く、いや話さなくてもわかる。
杉下さんの優しさなのかただ黙って近くにいてくれるだけ。
「…特命係の亀山ァァ!!」
「…んだよ、タタミ!!」
「伊丹だコラ!お前年末年始早々…。」
そう言いかけた憲ちゃんは私の顔と薫ちゃんの顔を交互に見ては、口を開いたままだった。
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Rei - いつもゆうりさんの作品を見て感動してます!!応援してます!!頑張ってください!! (10月22日 20時) (レス) @page17 id: 1ac691a90a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年9月14日 23時