検索窓
今日:2 hit、昨日:9 hit、合計:16,420 hit

ページ5

Aside




私とはじめちゃんは二人で館に向かう途中だった。




「すげぇ田舎!」




「ほんとだね。」




「Aと二人で、デート!♡」




「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ。」




「ってか、Aまでまじで付いてくるとは思わなかった。」




「はじめちゃん一人だと何かと心配だし…それに…。」




「それに?」




"俺が守るから。"




はじめちゃんが守ってくれるって信じてるから。




「やっぱり何でもなーい。」




「なんだよ!あっ、もしかして…俺の魅力にもーっと、気づいた?」




「ばっかじゃないの。
ってか、そんなふざけてる場合じゃないでしょ!」




「ヒーローは、辛い時ほどよく笑うってな!
ハッハッハ!ワ〜ハッハッハ…!」




「全くもう…バカ。」




プップー!



車のクラクションが聞こえて、その傍まで二人で走る。
近くで止まると中からメガネをかけた男性が降りてきた。




「金田一様ですね。」




「「はい。」」




「私、毛利と申します。館の主人に、
このたびの会の世話人を仰せ付かりました。」




「「よろしくお願いします。」」




車に乗り込むと、はじめちゃんが後ろの席の何かに気づいた。




「警察は連れてきていないようだね。」




「あんたとの約束通りだよ。」




「一つ聞いてもいい?ずっと捜してたの?
その、顔も性別もわからないきょうだいを。」




「さぁ、着いたようだ。」




「高遠、俺からも一つ条件がある。」




「何なりと。」




「Aには、一切手出しするな。
コイツを巻き込むようなことがあれば、警察にいつでも突き出す。」




はじめちゃん…私は、大丈夫だよ。
そう思いながら、私はお腹を優しく触った。




「さぁ、着きましたよ。」




「では、どうぞ。」




車を降りた瞬間に、




はじめちゃんの手が私と重なり優しく握られた。




色とりどりの薔薇一つ一つは、




罪深き者達の悲劇を予感させていた




謎の招待主 ローゼンクロイツ




その挑戦に応じる犯罪プロデューサー 高遠遥一と




その正体不明の異母きょうだい




様々なら思惑がここ 薔薇十字館に集まろうとしていた

▽→←▽



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (16 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
90人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年3月15日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。