双子の妹。6.【金田一少年の事件簿NEO】 (ページ13)

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Aside

そして黒いカーテンを途中まで降ろし、中には美雪ちゃんが居る。

「さて、美雪ちゃんの後ろにいる赤い服の女性は誰でしょう？

正解は…。」

美雪ちゃんが私の言葉と同時に後ろを向いてくれて、
白から赤の服に変わる。

「美雪ちゃんよ。事件の時、剣持さん達は"赤い服の女に身代金を渡せ"…という犯人からの電話で三階に来た。
そして、エレベーターに乗ってる赤い服の女が殺された藤井文香さんだと錯覚した。
でも実際は、剣持さん達が三階に来た時には、既に彼女は、
二階で殺されてたのよ。」

「「あの時、鏡を使って、赤い服の女を演じることができた人間…。」」

「「お前が/あんたが巌窟王だ/よ。

龍/龍君。」」

私とはじめちゃんは龍君の顔を見た。

「｢全ての殺人を実行してたのはお前/あなただったんだ/のよ。｣」

「違う。僕が巌窟王なわけありませんよ。だって、
狩谷って人達が洞窟に閉じ込められたのは12年前で、
教授の子供はもう大人になっているはず。僕はまだ子供だし…。
金田一さんと、Aさんの言っていることはおかしいですよ。」

「「おかしくないよ、龍/龍君。
巌窟王が閉じ込められてた洞窟には、
絶対に残ってなきゃならないものが一つなくなってたんだ/のよ。」」

「何なんだ？それは。」

「靴ですよ。12年の間に狩谷純が成長してたとしたら、
子供の頃に履いてた靴なんて小さくて履けないはずよ。
なのにあの洞窟に彼の靴はなかった。その理由は一つしかない。
12年後も狩谷純は履けたのよ。その靴を。
その事を知った時、私達の中で恐ろしい仮説が浮かび上がった。
狩谷純は、体がほとんど成長しないまま12年のときを過ごしたんじゃないかって。」

「子供のまま…？12年間も成長しない…？」

「それを裏付ける証拠があるんだ。おっさんに頼んで、
お前のアパートから写真を持って来てもらった。」

はじめちゃんがある写真をみんなに見せた。