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Aside
戦国に来て一日経った。
夜は星が綺麗で、晴れているとよく見える。
現代に居た時は、下ばっかり向いてた。
私は高いところに登って、空を見上げる。
｢…綺麗…。｣
「A様、こんな所に居たのですか。」
「恒興様。」
「信長様と、同じですね。高いところがお好きで？」
「あ、いえ…私はそんな好きじゃないんですけど、
ここなら星が綺麗に見えるかなって思って。」
ってか、セーラー服のままだと意外と寒かった。
いやまぁね…たまたまカバンに入れてたパーカー着るのもありだったけど、ちょっとね。
「ここに長くいると風邪を引きまする、中に戻った方がよろしいかと。」
「そうだね…うん、戻る。」
・
翌朝、城内がやけに騒がしかった。
「殿、大変でございます！」
「常ちゃんごめん！台帳まだちょっと。」
「それどころではございません！
美濃の斎藤道三様から会見の申し出が。」
「齋藤、道三…。」
ついに、来たか。
サブロー…大丈夫かな、めっちゃ心配。
その言葉を聞いた瞬間、逃げ出そうとするサブロー。
全く…よし、言いに行こう。
「嫌だよ！そんな怖い人に会うの！
仕えてた大名殺して美濃分捕った極悪人に何で俺が、
会わなきゃいけないんだよ？絶対やだ！」
「ちょっとサブ…じゃなくて、信長様。
そんな弱音吐いてどうすんの！！」
「じゃあAが会いに行ってこいよ！！」
「はぁ？なんでよ！
そもそも斎藤道三が会いたがってるのってあんたでしょ？
だったら潔くクビ切られてこい！！」
「なんでクビ切られる前提なんだよ！ふざけんな！！」
もりりんや恒興様たちが少し驚いてるけど、
そんなことを今は気にしてるほど私は暇じゃない。
だってこのあと…斎藤道三は、死んじゃうんだよ？
帰蝶様のためにも、会わないと！！
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作者名：反町ゆうり
| 作成日時：2022年1月11日 19時
