信長協奏曲 Part Ⅰ (ページ5)

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Aside

サブローと一緒に城に連れられてきた私。
いやぁ…この服だとほんとに、場違いだわ私ってば。

「タイムスリップ？」

城の中を見て、そう呟いた。
ほんとに信じられない…戦国に、来ちゃったよ。

「信じられないでしょ？
後でなんで俺がここに居るのか説明するから。」

「うつけ、騒がしいな。」

「帰ってきて早々、その言葉ですか。」

「その隣の子…。」

「あ、俺の友達で。ちょっと怪我してるみたいだから、
手当して欲しいんだけど。」

そう言えば…この女の人、どっかで。

「うつけと全く同じ身なりをしているな。
名はなんと申す？」

「あ、えっと…A、です。」

「Aか、可愛い名前じゃな。
恒興、怪我の手当を頼んだぞ。」

「はい…え、私がですか？」

「俺もちょっと細かい作業苦手でさ、常ちゃん頼むね！」

「あのサブロー…。」

「Aと言いましたね。
信長様の元で家臣をしている、池田恒興です。
一緒に来ていただけますか？」

「は、はい。」

恒興様に改めて名前を呼ばれると、緊張した。
だって戦国武将の家臣に、こんなイケメン居るんだと思ったから。