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サブローside
「サブロー！絶対、恒興様に何か言ったでしょ！」
「え？俺？なんも言ってないよ。」
「デートの話なんか自らするわけないじゃん！」
ったく…俺の身にもなれよな。
戦国に来てからAとまともに話せてねぇのに、
俺はAの恋を応援しようとしてるんだよ。
「でもさ、嬉しかったんでしょ？常ちゃんから誘われた時。」
「…うっ…否定は、しない。」
「A様。」
「…あれ？半兵衛さん？どうしたの？」
「A様に少々お話が。」
「私に？え？こいつにじゃないの？」
「おい、今こいつって言っただろ？」
「え？なに？」
「あのー…殿、A様…。」
半兵衛さんを挟んで、Aと言い合いをする。
戦国に来たおかげかもしれないけど、こんなに喧嘩をしてるのが。
「大体、恒興様が私が好きって思ってるわけ！」
「そんなのわかんないじゃん。ってか二人で話してたでしょ？
そんなの確定じゃん！」
「はぁ！？見てたわけ？見てたんだ！ほんとにあんたねぇ！」
「A様！信長様！」
半兵衛さん居たの忘れてた…いや、実際誤魔化してただけか。
現代に居た時だっていっつもそうだ。
Aとは顔を合わせればいっつも喧嘩ばっかで。
俺とAが喧嘩をしてると周りが謝れだのなんだので。
結局最後には俺が折れる。それの繰り返し。
「半兵衛さん、どしたの？私に用事？」
「えぇ、ここではなんなので…。」
「じゃあ、行こ。この人なんか放っておいて！」
「んな言い方ねぇだろ！おい、A！」
「ふん、べーだ！」
Aが先に行ってしまい、俺と半兵衛さんの二人になる。
ほんとにアイツ…いつもだよな。
「信長様も、大変ですね。」
「え？」
「慕っているんですね、A様のこと。」
「あ、あぁ…いや、別にそんなんじゃね。」
「大切にしてくださいね。それでは。」
「半兵衛さん…。」
常ちゃんとのあんなシーン見せられたら俺、どうしようも出来ねぇよ。
Aに伝えたくても、考えちゃうだろ。
本人に本当のとこ聞かないと意味無いけどな…まじで。
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作者名：反町ゆうり
| 作成日時：2022年1月11日 19時
