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外のベンチに一人座っていたA。
顔を手で覆いながら、少し目をつぶっていた。
草薙｢A！｣
『……！草薙……』
草薙｢無理すんなって何回も言ってんだろ？｣
『平気、もう良くなった…』
草薙｢おい！｣
立とうとした瞬間にふらついたAを急いで受け止める草薙。
2人の距離が近くなりAは顔を逸らす。
『……ほっといてよ、』
草薙｢ほっとける訳ないだろ。まだ傷、痛むのか？｣
『傷は、もう大丈夫。』
草薙｢そうか。｣
2人は直ぐに離れて一定の距離を保った。
Aはスーツを腕まくりをしているが、
右腕には包帯を巻いていて痛々しい痕跡が残っていた。
内海｢この事件、草薙さんが居なくて大丈夫でしょうか。
まだ我路さんが居るので頼りに凄くなるんですけど… ｣
草薙｢弱気になってんな、内海。｣
『まぁ…頭が燃えるなんて、前例に無いからね。』
次の日牛丼をお昼に食べていた3人。
内海は牛丼を一口食べようとするが皿に戻した。
草薙｢お前、交通課にいた頃から刑事になりたかったのか。｣
内海｢はい。｣
『自分が囮になって痴漢60人逮捕したんだって？』
内海｢65人です。
毎朝通勤電車にミニスカート履いて乗りました。
あ、セーラー服着て乗ったことも。｣
牛丼に内海は少し考えたあと体力の一味を掛け食べ始めた。
草薙｢よし、お前に本当の事を教えてやる。｣
内海｢んっ？｣
草薙｢俺はな、ミステリーハンターなんかじゃないんだ。｣
内海｢はっ？｣
草薙｢俺の解決した事件は全部あいつのおかげなんだ。｣
内海｢あいつ？｣
『(やっとホントのこと言う気になったな…)』
草薙｢A、内海に紹介頼んだ。｣
『はいよ。』
Aの最後一口牛丼を食べ、水を飲んだ。
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作者名：反町ゆうり
| 作成日時：2024年3月24日 0時
