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はじめside
「ミステリー研究部の部員、四人だけになっちゃいましたね。」
「俺のせいじゃないもん。
いってぇ…。」
「先輩のせいですよ!」
「ほんとよ、はじめちゃんが素直にならないから。」
美雪まで俺のせいにするんだ…にしても、
Aのビンタ強烈すぎて未だに痛い。
「このままだと廃部ですよ。」
「金田一!
よくやった!」
「「「はっ?」」」
「俺はずっと映研に潜入するチャンスを狙ってたんだ。」
「「潜入?」」
「知らないのか?あの映研の有名な噂。」
「噂?」
噂ってなんだ?
「"スコーピオンの呪い"だよ。一昨年、
日本アマチュアシネマ準グランプリを取った"殺人鬼スコーピオン"って映画にまつわる噂。
殺人鬼スコーピオンが神出鬼没を殺害して行くホラーアクション。」
ホラーアクションか…Aがいかにも嫌いそうな映画だ。
アイツ、ホラーが大の苦手だもんな。
「で、その映画に関わった者は死ぬ。去年、
夜遅くまで居残った美術部の連中が実際に、スコーピオンの姿を目撃したらしい。
それ以来、その映画は映研の奴らに封印された。どうだ?
なんかワクワクして来ただろ?」
「出た〜部長のオカルト。」
「よし、映研に潜入だ。
真相を突き止めるぞ!」
A、そんな噂の映研に入部して大丈夫か?
とにかく、今回は俺のAを取り返してやる!
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作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年2月27日 8時