検索窓
今日:21 hit、昨日:67 hit、合計:79,332 hit

ページ14

Aside




もう一度映画を見直し、例の飛ぶところのシーンになった。




「あっ…。」




「そうか、だから最初に見た時引っかかったんだ。」




部室の明かりがついた。




「あれ?」




「用が済んだのなら僕はこれで。」




「どこ行くんだ?」




「真田がこんなことになってしまったので脚本を書き換えないと。」




「蔵沢君、部員が2人も亡くなってるんだぞ。
この期に及んでまだ撮影続ける気か?」




「やめるわけにはいかないって言ってるだろ!
僕はこの映画にかけてるんだ。誰にも邪魔させない。」




「「先輩/はじめちゃん!」」




はじめちゃんと蔵沢先輩の後を私も追った。




「蔵沢先輩!先輩!」




「何か隠してることがあるんじゃないですか?」




「ちゃんと話してくれないなら、
これ以上Aを撮影には行かせられませんよ。」




「はじめちゃん…。」




「ただの双子の兄妹じゃないってわけか。」




「えっ…?」




何言ってるの…だって、はじめちゃんは美雪ちゃんが…。
蔵沢先輩の勘違いだよね?今の言葉。




「あの映画の撮影で何があったんですか?」




「なぁ、君たちのおじいさんは金田一耕助なんだろ?」




「はい?」




「だったら分かるだろ?僕の苦しみが。」




「別に俺、じっちゃんのことは何とも。」




はじめちゃん…私は、いつも思ってる。
私が居るだけで、はじめちゃんの足でまといになってるんじゃないか。




私が、はじめちゃんと一緒に居ていいのかって。




「まぁ確かに、じっちゃんのことは誇りに思うけど俺は俺っすから。」




「君は気楽でいいよな。」




バタンッ




「ねぇ、はじめちゃ…「いや〜ビビった。」」




「はじめちゃん!」




「なんだよ、A。」




「ううん、なんでもない…。」




「行こっか。」




「うん。」




さっきの言葉の意味が聞けなかった。
私が思ってる気持ちとはじめちゃんが思ってる気持ちが違かったら、
この関係がきっと壊れちゃうと思ったから。

▽→←▽



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.5/10 (29 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
192人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年2月27日 8時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。