File116 ページ26
Youside
かるたのデモンストレーションのリハが終わって、
子供たちは蘭ちゃんと一緒に控え室で待つことになり、
私と萩と陣平はあのおっさん達と対談に出席。
まぁこのおっさんが一人で心配だからって言う蘭ちゃんの配慮。
「オイッ小僧!
お前も控え室で待ってろって言っただろ!」
「でも蘭姉ちゃんに星野刑事達と一緒に収録の様子を見てきてほしいって言われたから。」
「ったく〜…。」
「はい、どいてー!!
道を空けてくださーい!かるた通りまーす!!」
あれが皐月会のかるたか…にしてもすげぇ厳重な。
「うわぁ〜!皐月会のかるたや!」
「何や、えらい仰々しいなぁ、あのかるた。」
「何言うてんの、和葉!皐月会が開催する、
全国大会の決勝戦で使われる伝統のかるたやないの!」
「「あれが皐月会のかるたか…。」」
「陣平、萩、どうかした?」
「「いや、何でもねぇよ。」」
あのかるたを真剣な顔で見ていた二人が気になった。
「アタシだけやない。皐月会二十年の歴史で、
あの札に憧れんかったモンはおらんよ!
あ〜一度でええから、
決勝戦であの伝説のかるたに触れてみたいなぁ…。」
そんなすごいかるたなのか、あのかるた。
「ねぇねぇ、何であの札は決勝戦でしか使われないの?」
「厳しい試合を何度もしてきたから、傷みがひどいんや。
そやから決勝で使うとき以外はああやってケースに入れて、
普段は美術館に展示されてるんやで。」
「にしても、あの警備は大袈裟すぎるんとちゃうか?」
確かに…名探偵さんが言う通り、
警備員が三人体制でかるたを運んでいる様子。
「そんなことない。去年の皐月杯の後で、
かるたの紛失騒ぎがあってな。結局すぐに見つかったんやけど、
セキュリティ強化すべきやって、
王者の矢島さんが阿知波会長を説得したそうなんや。」
「「そうだったのか…。」」
かるたの紛失騒ぎ…それもそれで気になるな。
627人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
反町ゆうり(プロフ) - るるさん» ありがとうございます!ハロウィンの花嫁!わかりました!考えてみます! (2022年5月18日 22時) (レス) id: 9b92789279 (このIDを非表示/違反報告)
るる - とても面白い作品で、楽しく読ませてもらってます。ハロウィンの花嫁を書いて欲しいです。 (2022年5月18日 22時) (レス) @page50 id: 3da7b1202f (このIDを非表示/違反報告)
反町ゆうり(プロフ) - セレナさん» ありがとうございます!ハロウィンの花嫁考えてみます! (2022年5月18日 21時) (レス) id: 9b92789279 (このIDを非表示/違反報告)
セレナ(プロフ) - 凄く楽しいです🥰続きが気になります。ハロウィンの花嫁を書いて欲しいです (2022年5月18日 21時) (レス) @page50 id: 042df472d9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:反町ゆうり | 作成日時:2022年5月6日 18時