よそ あまり ななつ ページ47
『…こんばんは、無惨様。』
取り敢えず挨拶したけど…
ちょっと早く堕姫様帰ってきて!
私、未だに何故ここにいるのか自分でもわかってないから!
「……無惨様…!」
『…おかえりなさい、堕姫様』
え、凄くいいタイミングで帰ってきてくれた…嬉し
わー…この二人、どんな会話するんだろ
「…!ちょっとアンタ、外へ出たらどうなの。気が利かないね」
『っ!すみません、失礼します』
申し訳ねぇ!
普通に会話聞くつもりだった…!
こころなしか、無惨様に会えて嬉しそうだし…
邪魔しないでおこ
「その必要はない。」
え?
──ドスッ!
「血を採ったら無限城に帰すからな。」
『あ゙…っ……』
「無惨様……ですが…」
「堕姫。お前は特別な鬼だ。こいつの力を借りずともお前はやれる。」
「はいっ…!無惨様……!」
「…これ程採れればいいだろう。」
『っかは………』
私の扱い酷くない…?
この首に刺されるやつ、いまだに慣れないな…最近、血を採る回数増えてる気がするんだけど……
「では、堕姫。話の続きをしよう──」
──ベンッ!
『………はぁ…』
琵琶の音が鳴り、目の前の風景が自分の部屋に変わる
……外へ出たかと思えばすぐ無限城に戻る…
多くない?多いよね?
もー…着物もそのままだし…
洗濯してまた今度堕姫様に返そ
取り敢えず…
化粧落としに行くか
そう思い、風呂場へ向かう
ついでにお風呂と洗濯を済ませてしまおう
あと数歩で風呂場というところだった
──ガチャン!!
「ヒィ……儂は悪くない……この手が悪いのじゃ………」
何かが床に落ちた音
………と、全く持って責任感が無いと言える言葉
『……?』
恐る恐る風呂場を覗いてみる
鬼であることには間違いないが、この声は聞いたことがない
覗いてみると、豪快に割れた壺と怯えながら蹲る老人の鬼がいた
『……どうされたのですか?』
「ヒィッ!!儂ではない!儂がやったのではない!」
『わかりましたから、落ち着いてください』
必要以上に怯えすぎではないか…?
………てか普通に嘘つくじゃん。
あー…玉壺から貰った壺が……
結構綺麗なやつだったんだけど…まぁしょうがないか
また会った時に謝ろ
『片付けは私がやっておくので、貴方は離れていてください。怪我はありませんか?……あったとしても治ってるでしょうけど』
「ヒィ………お前は…無惨様の…」
『あ、そうです。Aと申します』
「A……」
あ、名乗ったら震えが少し収まった?
先に名乗るべきだったな
…………あれ、なんかこの鬼…どんどん悪い表情になってない?
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こなき(プロフ) - 三月の専属ストーカーなつめみくさん» わ!ありがとうございます😭そう言っていただけてモチベ上ります⤴ (10月16日 6時) (レス) id: cb4088d2da (このIDを非表示/違反報告)
三月の専属ストーカーなつめみく - あかざちゃんが優しすぎて泣く。むざりんが何がしたいのかは分かんないけどこれからの展開期待してます! (10月15日 13時) (レス) @page29 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
こなき(プロフ) - 雪製レンガさん» ウギャ嬉しすぎりゅ (7月7日 15時) (レス) id: cb4088d2da (このIDを非表示/違反報告)
雪製レンガ - イメ画うますぎて泣けてきます… (7月7日 10時) (レス) id: 53ca077bc3 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - 柴犬愛好者さん» 分かりみが深すぎる (7月1日 10時) (レス) @page17 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:狐那菊 | 作成日時:2023年5月28日 1時