はた あまり ここのつ ページ29
「……なんだその風呂敷の量は」
『いやぁ…あはは…………はぁ…』
買いすぎた〜〜……
あの店から出たあとも、あれやこれや必要なものがあると思って…
はぁ…でもこんだけ買ってもお金は大量に余ってるから凄いよなぁ
『申し訳ありません…このお金はお返しします』
「いや、いい。そのまま持っていろ。どうせ俺は使わん」
『そんな…!そこまで甘えるわけにはいきません!使わなくとも持っていて損はないはずですから…!!』
「………そうは言っても…なら、俺からの命令だ。それはやるから好きに使え」
『ぅ…………わかり、ました…』
うわぁぁ…こんな大金……貰っちゃってよかったのか?
うーん…でも確かに鬼はお金必要じゃないんだろうなぁ…
一応もっておくか…命令だし……
「帰るか。」
『はい…そうですね。今日はありがとうございました』
「礼を言われる筋合いはない」
──ベンッ
『ふぅ……あれ、私の部屋じゃない………
台所…?もっ、もしかして鳴女さん、私が食料品を買っていることを察して…!?はぁぁ!鳴女さん!なんて気の利くお方なの!』
やっさし〜!お掃除をしたときもそうだったけど、ほんとに気が利く人!
よぉし!漬物樽を買ってきたから今日からぬか床を育てよう!
生ぬか、塩、水、鰹節!
捨て漬け野菜は後で入れよ〜っと
「……なんだ?漬物を作るのか?」
『あれっ?猗窩座様!てっきり私だけが飛ばされたのかと…』
「いや、気になってな」
『なるほど……?
あっ!すみません、今から人間の食べ物を作るので気分が悪くなってしまうかも…』
「それは自衛するからいい。それより、何を漬けるんだ」
『えっと…ぬか床を作ったあとに今日食べる分のご飯を作って、余ったお野菜を漬ける予定です!茄子と大根、きゅうりが沢山あるので明日の分を残しつつ漬けたいと思います』
なんか…意外にも漬物に興味津々…?
「そうか……だが、唐辛子や干し椎茸を足さないと風味がでらんだろう。無いのか?」
『えっ?あぁ…意外にも売ってなくって……』
「このままでは味薄になってしまうぞ」
『うぅ…あ、なら醤油と味噌を足します!あと煮干しも!』
「それならまだマシだな。味噌汁のような味になりそうだ」
あれ…なんか凄い家庭的……
鬼だよね?人間の食べ物は気色悪いんじゃなかったのか?
…でも、言い方キツすぎなくて助かる
『…うん!よし!ぬかはできた!次は米を炊いて、簡単に味噌汁でも作るか』
「ふむ…ぬか作るの上手いな」
『ありがとうございますっ!』
なんだこの鬼!同僚の顎をふっとばした奴と同一人物とは思えない!
61人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こなき(プロフ) - 三月の専属ストーカーなつめみくさん» わ!ありがとうございます😭そう言っていただけてモチベ上ります⤴ (10月16日 6時) (レス) id: cb4088d2da (このIDを非表示/違反報告)
三月の専属ストーカーなつめみく - あかざちゃんが優しすぎて泣く。むざりんが何がしたいのかは分かんないけどこれからの展開期待してます! (10月15日 13時) (レス) @page29 id: ba14ff85c6 (このIDを非表示/違反報告)
こなき(プロフ) - 雪製レンガさん» ウギャ嬉しすぎりゅ (7月7日 15時) (レス) id: cb4088d2da (このIDを非表示/違反報告)
雪製レンガ - イメ画うますぎて泣けてきます… (7月7日 10時) (レス) id: 53ca077bc3 (このIDを非表示/違反報告)
ぬう(プロフ) - 柴犬愛好者さん» 分かりみが深すぎる (7月1日 10時) (レス) @page17 id: 1d36f8c737 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:狐那菊 | 作成日時:2023年5月28日 1時