おはよう人間【鬼滅の刃】

とお　あまり　みっつ ページ13

「…………貴方が抱いているその氷…
教祖様そっくり…縁起が良い…!!そこの祭壇に飾るわね。ちょっと貰うわよ」




横から割って入ってきた女の人が強引に童磨の氷を私の手から取って部屋の端にあった祭壇に置いた








さっきすれ違った信者の人だ……!
もう話は終わったのかな………
意外と早いもんだね







「こら!華衣(かえ)ちゃん!!
そうやって人様のものを勝手にとらないの！
今すぐその子に返しなさい!!!」





「えぇ?おばさんの言う事なんてどうでもいいわよ。それにその子は抵抗しなかったじゃない

……あんた、私より年下でしょう?でもあんたぐらいの歳なら家事はできて当然。当たり前。
そんなんでよく女中が務まってるわね……
どうせ呆けてばかりなんでしょ?」





「あらあら……
この子は記憶が無いのよ?この子より年上で記憶がある子のほうが意地悪くてどうするのよ
そんなのだから教祖様から適当にあしらわれるんだわ
中身を正さないと色目を使ったって振り向いてはくださらないわ」





「うるっさいわね!!おばさん達!!!
例えあんた達の中身がよくてもね!
しわしわのかすかすを誰も好きになんないわよ!!!

お前!次会った時は覚えてなさいよ!!
特別だかなんだか知らないけど、絶対恥をかかせてやるんだから!!!」










扉を乱暴に開き、足音を立てながら去っていく華衣という子


呆然と開きっぱなしになった扉を見つめる











「ごめんなさい…ああいう子なの
あの氷は貴方のだから好きにしていいからね
華衣ちゃんの言う事は気にしなくていいから」





『………いえ!そのまま祭壇に置いておきます!

あそこで教祖様が見守っていたほうが貴方達にとっていいと思うので』




「まぁ…!!なんて心が広いの………
きっと貴方は極楽に行くべき人なのね……」











まぁ、本音は家事をする時に邪魔になるからだけども……

あの子は監視役らしいから別にあそこでも大丈夫だろう
動くし。


てか監視て。のびのび出来ないよ
今だけだと思うからいいけど







気になる
あの華衣って子


言葉がキツかったな…若かったけど






『そんな事はありませんよ
………というか、あなた方はまだおばさんと言われる歳じゃないと思うんですが…
肌も綺麗だし白髪一本無い』




「ま、まぁ…!!いい子ねぇ!
貴方のような子が来てくれて良かった!
こっちへおいで
米の炊き方を教えてあげるわ」






やった…!!
馬鹿正直に言っても良いことはあるよね






華衣さんともお話がしてみたいな………

歳は近いと思うから仲良くなりたい

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