8話 ページ9
全員の戦功受勲式が終わり、ユリウスが手配してくれたランチを食べている。どれもこれも美味しそうなものばかりだ。
貴「団長も来ればよかったのに…」モグモグ
モグモグとランチを食べながらジャックのことを考えているA。食べている姿が愛くるしいのかシャーロットとソルはAを見てニコニコと笑っている。
ユノ「A、久しぶりだな」
アスタ「Aー!元気だったか?」
貴「!アスタさん、ユノさん、お久しぶりです」
黒の暴牛の団員のアスタと金色の夜明けの団員であるユノが久しぶりに会ったAに話しかけに来てくれた。話を聞くところによるとダンジョンを攻略したらしい。
ユノ「すごいな、星所得数が一番だぞ」
貴「エヘヘ、頑張りました」
アスタ「ウォォォ!俺も負けねぇ!」
照れながらもユノと話を続けるA。しかし、こんな良い雰囲気がそう長くは続かなかった。
?「新人のクセに生意気だ…」
?「平民がいる場所じゃない…」
?「俗物が…」
明らかにAに聞こえるように話している。昔からこういった貴族と平民の差で貶された事はよくあった。
シャーロット「大丈夫か、A…」
貴「!だ、大丈夫ですよ!…でも、平民はやっぱりダメですね」
悲しそうな笑顔を見せるA、それにはシャーロットやユノ、アスタも黙ってはいなかった。
アスタ「妬みはみっともねぇぞ!貴族だからって!!」
思いっきり貴族に思っていたことを叫んだアスタ。これにはAも驚きを隠せない。
貴「な、何言ってるんですか!?アスタさん!私のことは大丈夫ですから!」
Aは頑張ってアスタのことを止めようと試みるがアスタは止まらなかった。
アスタはテーブルの上に立ち上がり、全魔道士に向かって宣言した。
アスタ「相応しいとか、相応しくないとかそんなもん知るか!!」
『魔法帝になってみせる』
魔法騎士団長もいると言うのに宣言したアスタにも驚き、それを体現しようとするひたむきな心。アスタにしかないものだ。
しかし、貴族に向かって反抗的な態度をしたことには変わりない。アスタは金色の夜明けの団員に魔法で拘束されてしまった。
貴「!!アスタさん!」
シャーロット「A!貴様は、首を突っ込まないでいい!」
シャーロットの言葉を無視してAはアスタの元に向かった。拘束魔法で捕まっているアスタに向かって攻撃魔法を浴びせようとしているソリドを止めるためだ。
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作者名:唐墨 x他1人 | 作成日時:2018年9月26日 0時