6話 ページ7
シャーロット「A、貴様も"戦功受勲式"に出席するのだろう」
シャーロットはAとソルを連れてそのまま歩きながら話しかけた。後先考えずに出てきたAに今日の予定は無かった。
貴「??なんですか?それ？」
素っ頓狂な声をだしたAにシャーロットとソルは少し驚いたが、すぐに正常運転に切り替わった。
シャーロット「ジャックの奴から聞いていないのか?…やはり男は信用ならん…」
シャーロットの話によると、星を多数獲得した魔道士に魔法帝が直々に表彰してくれる式らしい。ジャックはそんなこと一言も言っていなかった。
貴「ジャック団長は何にも言ってないですね…」
ソル「じゃあ、一緒に行けばいいッス!」
ソルはAの事が気に入ったのか腕を掴み歩き始めた。Aは恥ずかしがりながらも一緒に魔法帝の元に向かった。
シャーロット「この際聞くが…何故、翠緑の蟷螂に入ったのだ?」
貴「!…あ、えーっと…実は…」
Aはシャーロット達に全て話した。ソルはケラケラと笑っているがシャーロットはAに同情してくれている。
シャーロット「ならば、今から碧の野薔薇に来ればいい」
ソル「そうッス!!翠緑の蟷螂なんて止めてこっちに来ればいいッス!」
シャーロットもAの魔力が欲しく挙手をした団長の一人だ。しかし、Aは団を移動する気などさらさらなかった。
貴「ごめんなさい、私は…翠緑の蟷螂が好きです!それに、私が居ないとジャック団長は博打ばっかりやってお仕事しませんから」ｸｽｯ
Aが居ないとジャックはヤミと博打にのめり込み所持金全て博打につぎ込んでしまう。
シャーロット「…!!…貴様、ジャックに惚れてるな?」ｺｿｯ
嬉しそうにジャックのことを話しているAに勘づいたのかソルには聞こえない声量でコソッと呟いた。
貴「!?!そ、そ、そんな訳ありませんよ!」
顔を真っ赤にしながら全力で否定しているが説得力は全くない。シャーロット自身も恋をしている身。恋愛の話をしたくても話せないのが今の状況だ。
シャーロット「私で良かったら話を聞いてやる、何時でも碧の野薔薇に来るがいい」
貴「あ、ありがとうございます…」
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作者名：唐墨 x他1人 | 作成日時：2018年9月26日 0時
