4話 ページ5
ヴァンジャンス「以上で試験は終わり、番号を呼ばれた受験生は前に出てきておくれ」
自身の番号が呼ばれたら前に行き、団長達が手を挙げた団に入団する。複数あった場合、自分が選べるというルールだ。
次々と魔道士達が魔法騎士団に入団していく。Aは手のひらに、"人"を何度も書いて落ち着きを取り戻していた。
「次、160番…」
貴「!ハ、ハイ!」
自分の番号が呼ばれたAは返事をして前に向かって歩き出した。周りはザワザワと騒ぎ始めた。
魔道士「…え、"全団挙手"!?!」
貴「え、えぇ!?!?…どど、どうすれば…」
なんと、魔法騎士団である全ての団がAを欲しがっていた。こんなこと予想だにしていなかったAはテンパってしまっている。
ヴァンジャンス「君が決めればいいんだよ」
貴「!?…わ、私は…」
Aはとても悩んだ。ウーンと悩んでいる姿を見てヴァンジャンスはクスッと笑っている。
貴「…翠緑の蟷螂でお願いします!」
Aは直感で女性の団長である団の名前を叫んだ。周りからはかなり驚かれている。何故だろう…
貴(?…え、ちょっと待って…間違えたァァァァァ!!)
もう一度確認すると、女性の団長がいるのは『碧の野薔薇』と『珊瑚の孔雀』だ。Aが間違えた翠緑の蟷螂の団長は…
?「かっかっかっ、裂きごたえがありそうじゃねぇか」
貴「!?!?!?!」
一番、怖いと思っていた身長がかなり大きい団長の団であった。Aは放心状態のまま後ろに下がった。それからの事はあまり覚えていない。全ての受験生の発表が終わり皆、ゾロゾロと帰っている。
?「おい」
貴「!?!ハ、ハイ!!」
団長のことをまっていたAは、いきなり呼ばれたのでまたしても変な声で返答してしまった。
?「かっかっ、よく俺んとこに来たな」
貴「え、あ…よろしくお願いします」
『間違えたからです♡』なんて言ったら一体どんな目に合うかなんて自分が一番分かっている。見た目で判断していたが、案外優しいのかもしれない
?「俺は、ジャック・ザリッパーだ。よろしくな」
貴「A・ホワイトです!…ジャック団長?」
首をコテンとしながら発言すると。ジャックは"かっかっかっ"と笑いながらAの頭を軽く撫でた。
ジャック「頼むぜ、A」
貴「!?」
"入団試験" 終了
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作者名:唐墨 x他1人 | 作成日時:2018年9月26日 0時