人見知りな新米魔法騎士のお話 (ページ32)

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31話ページ32

会議室で待っていると魔法帝の側近のマルクスが団長達を呼びに魔法道具で映し出された。ヤミは何故キレている。

ノゼル「おい、貴様」

貴「!?ハ、ハイ!?」

マルクスに言われた場所まで歩いていると突然後ろからノゼルがAのことを呼び始めた。いきなりのことだったので変な声を出してしまった。

ノゼル「魔法切れになるまで闘うとは…自分の力量を考えろ」

貴「ご、ごもっともです…もっと頑張らないとダメですね」ｱﾊﾊ

自分が何も出来なかったことはAが一番よく分かっていた。あの場にいて、団長達が戦っている姿をただ見ていただけだったなんて…

ノゼル「…銀翼の大鷲団に来い」ｸﾞｲｯ

ノゼルはAの手を掴み自身の目の前にグイッと近づけた。Aは突然の事だったのでフリーズしてしまっている。

ジャック「オイ、銀ピカ野郎…何ナンパしてんだ?あぁ?」

ノゼル「"朱に交われば赤くなる"…貴様平民の団ではコイツは悪くなるだけだ」

Aを挟んでジャックとノゼルがバチバチに喧嘩をしている。アワアワと慌てているAの手を誰かがグイッと引っ張った。

シャーロット「よさんか!…全く、これだから男は…」

碧の野薔薇団団長のシャーロットがAのことを助けてくれた。団長ふたりのいざこざにAを巻き込みっぱなしにはしておけなかった。

貴方「シャーロット団長、ありがとうございます!」

シャーロット「Aの為だ、気にするな」

ジャックとノゼルを残してシャーロットはAと共に魔法帝が全く部屋に向かった。後ろからはジャックがギャーギャーと叫んでいる声が聞こてくる。