20話 ページ21
ジャック「かっかっ、いーつってんだろ」
貴「次は私に何かさせてください!」
ジャックにしてもらってばかりのAは胸をはりながら、ジャックに断言した。
ジャック「させるつってもな…」
あまり欲がないジャックは欲しいものなど特になかった。ウーンと考えているジャック。
貴「物とかじゃなくても、大丈夫です!雑用でも何でもします!」
ジャック「…!かっかっ、思いついたぜ」
ジャックは何か思いついたのか、グイッとAの方に顔を近づけて耳元で呟いた。
ジャック「また、あの服着てくれよ」
貴「?…!シャーロット団長が貸して頂いたドレスですか?」
意外なお願いに驚くAだが、ジャックの頼みだ断る訳にはいかない。
ジャック「似合ってたからな、かっかっ!」
貴「!…団長も着てみてくださいよ!男性用のやつ!」
Aはハッと思いつくと目をキラキラと輝かせながらジャックに言いよっている。案外メルヘンチックな物が好きなようだ。
ジャック「…死んでも着ねぇ」
貴「えぇ!?絶対似合います!だって、団長かっこいいんですから!似合いますって!!」
思わず興奮して自分が思っている事をジャックに言ってしまった。お互い目を丸くしている。
貴「!…ご、ごめんなさい!」
ジャック「A」
名前を呼ばれたAはジャックの方を振り向いた。振り向いたら目の前にジャックの顔があったのだ。これにはビックリ
貴「!?」
ジャック「かっかっ、真っ赤じゃねぇか」
目を開ければ目の前にジャックがいるのでギュゥゥと目をつぶっている。こんな愛くるしい姿を見せるのはジャックの前ぐらいだけだ。
ジャック「かっかっ、いじって悪かった」
貴「い、いきなりするのやめてください!し、心臓が止まる!!」
Aはギャーギャーとジャックに噛み付いているがジャックは満更でもない様子。
ジャック「1人で帰れっか?」
貴「はい!大丈夫です!」
ジャックは残っていた仕事の事を思い出して一度翠緑の蟷螂に戻るらしい。Aは何もないのでこのまま帰宅だ。
貴「今日は、ありがとうございました!」
ジャック「おう、じゃあな」
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作者名:唐墨 x他1人 | 作成日時:2018年9月26日 0時