289*『 嵐 』 ページ39
1月28日
玉井side
アリゾナへ飛びたつ前。
周りの雰囲気とは明らかに違うオーラを解き放つ隣の女の子。
イスに座って項垂れるその子は、嵐のファン。
19「Aちゃんっていつもこんな感じなの？」
25「嵐のファンなんすよ」
19「あぁ…」
25「玉井、」
宮さんに呼ばれて、宮さんを見ると、“こっちに来い”と。
54「はい、なんでしょう」
25「そんなに嵐好きだったの？」
54「そう、ですね。プロ入り前はファンクラブにも入ってて、引退してまた入ったらしいです」
19「結構ガチだね」
54「そうですね」
俺はまた、Aの隣に座った。
反対側に座るのは大基。
Aは大基の方をチラッと見て、小さく、ごめんって言った。
26「何が？」
『嵐のことしか頭になくて…』
26「んーん。ショックだった？」
『とても。昨日の発表の少し後にリーダーから電話来てさ、…』
26「連絡先知ってんの？」
『VS嵐のときに…』
26「あぁ」
『本当に良い方々で、仲が良くて、優しくて、面白くて…』
26「うん」
『速報で聞いたときは頭真っ白になった。でも、夜の会見見て少しは落ち着いたかな』
これで落ち着いたんなら、最初どうだったの？(笑)
『嵐さんがしっかり決めたことなら仕方ないのかな。大野さんだけちょっと違う方向向いたまま続けたら、もっと大変な結果になってたかもしれないから』
26「そうだね」
『でも、やっぱり、ショック。悲しい』
26「うん」
54「Aが引退するときもファンの皆さん、こんな感じだったのかな」
『嵐さんと比べられるほどの人気はないから(笑)VS嵐の後にご飯に行ったんだけど、そこで5人で顔を合わせ頷いて大野さんが言ったの。“1月末に嵐から、ある発表があるんだ”って。解散かって思って、不安になった。でも、大野さんが、力強く“解散はしないから”って…』
26「嵐がAに言ったの？」
『絶対に誰にも言わないでほしいって言われて…』
26「初対面だよね？凄っ」
『私の秘密も1つ教えた』
26「何？」
『さぁ？あ、彼氏のことじゃないよ。聞きたいなら、優勝して、VS嵐に行ったらいいよ。聞かれたら言ってくださいって伝えたから』
26「よしっ。大翔さん、優勝しましょう」
54「もちろんw」
26「Aは歌、何が好き？」
『うーん…選べない(笑)全部好き』
楽しそうに話すA。
45「これから乗るのJALだけど大丈夫？」
『言わないでよ〜…泣いちゃう』
そう言ってAの目から涙が落ちた…
***
驚きでしたね…
まさか嵐が…みたいな…
でも、解散じゃなくて良かったです…
野球の小説なのに、すいません…
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作者名：優姫 | 作成日時：2018年12月28日 23時
